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アボカドの産地別に見た種の特徴とオブジェとしての利用


アボカドの種の水栽培

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アボカドの産地別に見た種の特徴とオブジェとしての利用


このページで紹介するアボカドの種は2017年7月っから11月にかけて水栽培したアボカドの種について、水栽培における発芽挙動を種の形や産地別に見てみました。その結果、偶然の産物かもしれませんが、ペルー産の大きくて丸い種の発芽挙動がオブジェとしても面白いことがわかりました。水栽培の容器は卵ケースを利用しました。大きい種は穴に入らないから発根にも適している上、種が隠れないので種の形を楽しむことができるからです。



12個のアボカドの種の水栽培

2017年7月12日に始めたメキシコ産のアボカドの種の水栽培

2017年7月12日からメキシコ産の洋なし型のアボカドを食べて、種の皮を取り除いて水に浸けました。窓辺に置きました。
2017年7月12日に始めたメキシコ産の種の水栽培

2017年9月6日に始めたペルー産の種Aの水栽培

2017年9月6日に買ってきたペルー産のアボカドAを当日に割って、種Aの水栽培を始めました。アボカドAの重さは238グラムで、種の重さは37グラムでした。果実全体に占める種の重量パーセントは15.5%でした。
ペルー産の種Aの水栽培

2017年9月10日に始めたペルー産のアボカドの種Bの水栽培

2017年9月6日に買ってきたペルー産のアボカBドを9月10日に割って食べました。その種Bの水栽培を始めました。アボカドBの重さは250グラムで、種の重さは52グラムでした。果実全体に占める種の重量パーセントは20.8%でした。
ペルー産の種Bの水栽培

2017年9月10日に始めたペルー産のアボカドの種Cの水栽培

2017年9月6日に買ってきたペルー産のアボカドCを9月10日に割ってみたら、かなり傷んでいました。食べませんでした。その種Cの水栽培を始めました。アボカドCの重さは239グラムで、種の重さは30グラムでした。果実全体に占める種の重量パーセントは12.6%でした。
ペルー産の種Cの水栽培

2017年10月26日に始めたメキシコ産のアボカドの種Dの水栽培

メキシコ産のアボカドCを2017年10月26日に割って食べました。その種Cの水栽培を始めました。
メキシコ産の種Dの水栽培

2017年11月2日に始めたメキシコ産のアボカドの種Eの水栽培

メキシコ産のアボカドCを2017年11月2日に割って食べました。その種Eの水栽培を始めました。
メキシコ産の種Eの水栽培

2017年11月19日に始めたメキシコ産のアボカドの種Fの水栽培

メキシコ産のアボカドFを2017年11月19日に割って食べました。その種Fの水栽培を始めました。種Fは種Eとよく似た感じの大きさと形です。
メキシコ産の種Fの水栽培

2017年11月22日に買ってきたニュージーランド産のアボカドの種Gの水栽培

2017年11月22日に買ってきたニュージーランド産のアボカドの種Gの果肉は11月25日に割ってみたらかなり傷んでいました。よって、食べられませんでした。アボカドHも割ってみました。種は真球に近く、45グラムありました。果実は225グラムだったので、果実全体に占める種の重量パーセントは20.0%でした。
ニュージーランド産の種Gの水栽培

2017年11月22日に買ってきたニュージーランド産のアボカドの種Hの水栽培

アボカドGが腐っていましたが、Hは大丈夫でした。種はGとよく似た形と大きさで、果実は201グラム、種は41グラムでした。果実全体に占める種の重量パーセントは20.4%で、アボカドGとほぼ同じでした。
ニュージーランド産の種Hの水栽培

2017年10月26日に始めたメキシコ産のアボカドの種I(アイ)の水栽培

メキシコ産のアボカドI(アイ)の小さめの種です。水栽培を始めてからほぼ1ヶ月経過し、底部が割れて根が1本出てきました。
メキシコ産の種I(アイ)の水栽培

2017年11月30日に始めたメキシコ産のアボカドの種Jの水栽培

メキシコ産のアボカドJのどんぐり型の普通サイズの種です。これから水栽培を始めます。
メキシコ産の種Jの水栽培

12個のアボカドの種水栽培

百均の卵ケースで水栽培しているアボカドの種8個。(写真は11月27日現在)

アボカドの種の水栽培

アボカドの産地と種の形と水栽培

2017年7月12日に始めたメキシコ産のアボカドの種の水栽培

7月12日に買ってきたメキシコ産のアボカドを食べた後の種。(写真は7月12日現在)

アボカドの種

2017年7月12日に始めたメキシコ産の種の4.5ヶ月後

1枚前の写真の種の4ヶ月半後の様子です。根がかなり伸びてきました。しかし、茎はさほど伸びていません。現在、芯の部分から17cmぐらいです。(写真右側、11月28日朝現在の実生苗)
左側は次の写真の種です。

アボカドの実生

2017年9月6日に始めたペルー産の種Aの水栽培

9月6日に買ってきたペルー産のアボカドの種です(Aとします)。(写真は11月1日現在の発芽した種)

アボカドの種

2017年9月6日に始めたペルー産の種Aの3ヶ月後

1枚前の写真の種の3ヶ月後です。芯の部分から10cmぐらい伸びています。(写真は11月28日朝現在)

アボカドの種

2017年9月6日より前に買ったペルー産のアボカドの種X

2017年9月6日より少し前にスーパーストア ダイノブから買ってきたペルー産のアボカドからとった種。9月6日に同時に買ってきたペルー産の3個より少し前に買ってきたのでペルー産と思われますが、正確な記録が残っていなかったのでX(エックス)としました。商品の入れ替わりはそんなに激しくなかったことと、種の形からペルー産でほぼ間違いないと思います。(9月7日撮影)

アボカドの種

2017年9月6日より前に買ったペルー産の種Xの3ヶ月後

1枚前の写真の種の約3ヶ月後です。根が出てきましたが、芽は出ていません。(11月28日朝撮影)
このページのヘッダー写真と2枚目の写真の左上の爪楊枝を刺している1個がペルー産の種Xの3ヶ月後。

アボカドの種

2017年9月10日に始めたペルー産のアボカドの種Bの水栽培

この種は真球に近い形をしていて大きいのですが、きれいな種です。(9月10日現在)

アボカドの種

2017年9月10日に始めたペルー産の種Bの3ヶ月後

1枚前の写真の種の約3ヶ月後。私のお気に入りの種です。割れ方が珍しいです。つまり、通常は種の上部がしっかり噛み合っていて開かなかったり、下部の亀裂と平行に上部も開いたりします。しかし、このように上部が下部より開くパターンは私がやってきた中では非常に珍しいです。種自体の形が良く、きれいなので、開き方が双葉のようになるとオブジェとしてなかなか面白いです。葉緑素もできてきたようで、だんだん緑色になってきています。この形が保持できるなら芽が出なくてもいいと思っています。下の方に根が1本出ていることがわかります。実はその前にも1本出ていたのですが(ヘッダー写真の中に短い1本が写っています)、腐ってしまいました。今出ている1本は通算2本目です。(11月27日現在)

アボカドの種

2017年9月10日に始めたペルー産のアボカドの種Cの水栽培

同時に買ってきたペルー産のアボカド3個の中で、この種Cが最も小さいです。

アボカドの種

2017年9月10日に始めたペルー産の種Cの3ヶ月後

1枚前の写真の種の約3ヶ月後。種Aはすでに発芽し、種Bは発根しています。しかし、種Cは今のところ変化が見られません。やはり、発芽挙動には個体差があり、傾向を把握することができていません。つまり、再現性がないような感じです。言ってしまえばやってみないとわからないという感じです。(11月27日現在)

アボカドの種

2017年10月26日に始めたメキシコ産のアボカドの種Dの水栽培

このメキシコ産のアボカドの種は小さく、亀裂がT字型に入っています。(10月26日現在)

アボカドの種

2017年10月26日に始めたメキシコ産の種Dの3ヶ月後

1ヶ月後には底部が開いてきていますが、頂部が開かないので人為的にカッターナイフで噛み合っている部分を外しました。その結果、2つに亀裂が入っていました。3本目の割れ目(Tの文字における垂直な1本)は途中で消えています。(11月28日現在)

アボカドの種

2017年11月2日に始めたメキシコ産のアボカドの種Eの水栽培

メキシコ産に多いどんぐり型(個人の経験に基づくイメージです)の種の中では割と大きめの種です。(11月2日現在)

アボカドの種

2017年11月2日に始めたメキシコ産の種Eの約1ヶ月後

水に浸けて25日経過しましたが、まだ変化は見られません。(11月27日現在)

アボカドの種

2017年11月19日に始めたメキシコ産のアボカドの種Fの水栽培

この種も種Eとよく似た感じのメキシコ産の種です。(11月19日現在)

アボカドの種

2017年11月19日に始めたメキシコ産の種Fの3ヶ月後

水に浸けてまだ1週間ちょっとぐらいです。特に変化は見られません。(11月27日現在)

アボカドの種

2017年11月22日に買ってきたニュージーランド産のアボカドの種Gの水栽培

11月25日に割って、種を取り出し、皮を剥ぎ取って水に浸けました。果肉は腐っていたので食べませんでした。写真左側がGの種です(右側は種H)。種Gは真球状ですが、残念ながら左右非対称です。(11月27日現在)

アボカドの種

2017年11月22日に買ってきたニュージーランド産の種Gの水栽培の3日後

水に浸けて3日ぐらいではほとんど変化は見られません。(11月28日現在)

アボカドの種

2017年11月22日に買ってきたニュージーランド産のアボカドの種Hの水栽培

11月25日に割って、種を取り出し、皮を剥ぎ取って水に浸けました。写真は皮を剥ぐ前の状態。果肉は傷んでいませんでした。(11月25日現在)

アボカドの種

2017年11月22日に買ってきたニュージーランド産の種Hの水栽培の3日後

やはり3日程度ではほとんど変化がありません。発芽には1ヶ月見ておいた方が無難です。(11月28日現在)
卵ケースの8個の種の中でペルー産の種Bのような挙動を示す可能性がある種を挙げるとすれば、このニュージーランド産の種Hです。形も真球に近く、頂部が噛み合って固定されている感じがありません。ただ、残念なことに、割れ目の入り方が均等ではなくて、左右非対称で種Gには及びません。また、発根時に子葉が上に向かって開くかどうかはわかりません。それほどペルー産の種Bのような種に出会うことは非常に珍しいといえます。

アボカドの種

2017年10月28日に始めたメキシコ産のアボカドの種I(アイ)の水栽培

メキシコ産のアボカドの種はサイズは小さめでどんぐり型が多いような気がします。種I(アイ)も小さく、どんぐり型です。(10月28日現在)

アボカドの種

2017年10月28日に始めたメキシコ産の種Iの1ヶ月後

1ヶ月で根が出て来ています。(11月21日現在)

アボカドの種

2017年11月30日に始めたメキシコ産のアボカドの種Jの水栽培

2017年11月30日にメキシコ産のアボカドJを食べ、その種Jの水栽培を始めました。(11月30日現在)

アボカドの種

皮を剝いた後の状態

皮を剝いた状態です。私が買ったメキシコ産のアボカドは、どんぐり型の種が多いです。ピンポン球のような種はあまり見たことがありません。(11月30日現在)

アボカドの種

PETボトルを切って作った容器で水栽培を開始

500mLのお茶のPETボトルを切って作った容器で、水栽培を始めました。夕方に種を水に浸けて窓辺に置きました。冬期の水栽培は夏期と比べて発芽まで時間がかかるのではないかと考えられます。(11月30日現在)

PETボトルを使ったアボカドの水栽培

参考データ


アボカドの種の水耕栽培の条件


項 目
内 容
アボカドの産地
メキシコ、ペルー、ニュージーランド
用いた水
水道水
コンテナ
PETボトルを加工したものと、百均で買ってきた卵ケース
場 所
アパートの窓辺
水栽培を開始した期間
2017年7月〜11月20日
(果実11個で随時開始)
水替え
2〜3日に1回(朝)
液体肥料
ほとんど与えていない。与えるとすれば、かなり希釈した「花工場」か「ハイポネックス」

これまでのまとめ


これまで50個を優に超えるアボカドの種を検討してきましたが、今回のペルー産の種Bのような開き方をした種は初めてでした。種の形(真球)、大きさ(最大クラス)、色(緑色)、開き方の角度など、個人的な好みではほぼ完璧です。それでは、このような種をゲットするにはどうしたらいいでしょうか。

まず、産地別に見れば、ニュージーランド産やペルー産やチリ産を私なら選びます。メキシコ産しかなかった場合は、その中で果実の形が洋なし型ではなく、ばくだんおにぎり型もしくはそれに近いものを選べば大きくて丸い種が入っている確率は高いです(でも絶対ではありません)。

次に、種が丸くて大きければ無条件に上記のペルー産の種Bのような種の開き方になるかという点ですが、一言で言うと、果実を割ってみないとわからないし、実際に水栽培をやってみないとわからないです。仮に望みの形や大きさだったとしても、ペルー産の種Bのような開き方をするとは限りません。多くの場合、種の頂部が噛み合ってがっちり固定されていることが多く、そういった場合、頂部を水平に(例えば上から5mmぐらいの厚さで)切り落としてやる方法があります。私の場合は種の形を楽しみたいので、カッターナイフで割れ目に沿って種の底部から頂部の方向へ垂直に切り目を入れて頂部が開くことができる状態にします。切らなくてもカッターの刃を隙間に入れて軽く捻ってやれば頂部が外れることもあります。そういう意味ではペルー産の種Bは何もする必要がありませんでしたが、ほとんどの種はそのように頂部を解放した状態にしておくことで、水栽培を続行している中で、まず下から3分の1ぐらいのところが膨らんできて、亀裂が平行に広がることが多いです。頂部が塞がっている場合は、このページのヘッダー画像の左上の種のように、底部だけ広がってしまい、見た目があまり良くありません(写真では頂部を少しでも広げようと爪楊枝を突っ込んでいます)。これまでの経験では、割れ目が平行に広がることや、底部だけ広がることが多いです。よって、今回のペルー産の種Bのような逆三角形のように上が広くなる開き方をすることは非常に稀です。だからこそ今回のペルー産の種Bは全く傷つける必要もないくらいきれいで、種の形、大きさと広がり方が絶妙のバランスで、面白いと思ったわけです。


今後の予定


まず、発芽する種、発芽しなかった種に分かれます。発芽した種は全部水栽培で育てるのはスペース的に困難ですし、そもそもある程度までは育ったらそれ以上は物理的にも水栽培は無理だと思います。よって、栽培に焦点を当てるのではなく、育たなくてもいいから枯れないようにするという方法もあります。いわゆる盆栽的な考え方です。あとは、発芽の初期限定で楽しむというやり方もあります。今回、オブジェとして面白いと思ったペルー産の種Bも、発芽して茎が生長し始めれば双葉(種)の養分が使われて枯れてきます。よって、現在のようなきれいな種(双葉または子葉)の状態を保つことができるのは発芽の初期の間だけです。

今回の11個のうち、仮に半分が発芽したとしても5〜6本もあります。それらを鉢植えにしてもベランダがかなりのスペースをとります。ましてや観葉植物として室内に置けば邪魔になることは間違いないです。観葉植物として利用するなら葉っぱの大きい実生苗を鉢で1本だけ残します。今回の11個の中ではペルー産の種Bがよいと考えています。ニュージーランド産やペルー産の丸くて大きい種からは大きい葉っぱが出て来ることが多いです。メキシコ産のアボカドの種から出た実生苗は、あまりきれいな葉っぱにはなりません。このページの最初に紹介した実生苗がその一例です。よって、私の場合、栽培メインでできるだけ多くの種類が欲しい場合はメキシコ産の種も使いますが、単に水栽培の初期だけ楽しむ場合はニュージーランド産やペルー産の丸くて大きい種を使います。観葉植物として育てたい場合も、ニュージーランド産やペルー産の真球に近い大きな種一択です。

2017年11月30日にメキシコ産の種12個目を追加しました。夏期は1ヶ月ぐらいで発根しましたが、冬に開始したらどのくらいかかるのか見てみます。

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