トップページ > 果樹の栽培記録 > 柿 > 2016年は豊作だった名前のわからない大きな柿 > 最も大きな柿は種もゴマも多くて最も甘いのか
最も大きな柿は相対的に種もゴマも多くて甘いのかを検証
今回扱っている名前のわからない大きな柿について、種とゴマの量に関しては大きい個体ほど多く入っている可能性はあると予想します。しかし、甘さに関しては他の柿と大差ないか、勝っているにしても誤差範囲ではないかと推察されます。追熟のしかたによって甘さが変わってくる可能性も十分あります。比較するなら同じ条件で追熟する必要があるので、私は冷蔵庫の野菜室で半月保存しました。
12月7日に食べました。その結果を以下に示します。
2016年11月20日

300gもある、5個の中では最も大きい柿です。
2016年12月7日

形を横から撮影。
2016年12月7日

90°回して撮影。
2016年12月7日

さらに90°回して撮影。右下が凹んでいます。
2016年12月7日

さらに90°回して撮影。一周しました。凹んでいるところはどこかに打ちつけたところです。
2016年12月7日

上から撮影。
2016年12月7日

蔕(へた)の付いている側から撮影。
2016年12月7日

蔕(へた)を引き抜きました。この穴のところから皮を引っ張ってみましたが、剝けませんでした。一つの目安として、ここからある程度皮が剥けるようだったら追熟完了です。その状態なら渋くなくかなり甘くなっているように思います。これは今回の5個をじっくり観察してわかったことです。
2016年12月7日

これが引き抜いた蔕(へた)の部分。
2016年12月7日

果実が固めでしたが、皮は剥きやすかったです。
2016年12月7日

できるだけ皮を薄く剥きました。β-カロテンができるだけ果実に残るようにするためです。
2016年12月7日

高枝ばさみで挟んで地上に降ろす時にどこかに当たったところが写真右下にあります。
2016年12月7日

これがどこかに打ちつけた箇所です。
2016年12月7日

上から撮影。頂上付近がβ-カロテン色素が多いように見えます。
2016年12月7日

ゴマがびっしり入っています。種が多いからだと考えられます。
2016年12月7日

4等分に切りました。すべての断面にゴマがびっしり入っています。種が多いことが示唆されます。
2016年12月7日

1つの断面の接写。
2016年12月7日

さらに半分に切って、折り曲げてみました。線対称になっています。種のまわりにゴマが集中していることがわかります。
2016年12月7日

種は全部で5個入っていました。しかも、これまでの4個の柿の種より若干大きいのも含まれています。種はプランターに蒔きました。
まとめ
5個の中では最も大きい300gの果実を割りました。最も大きいといっても295gと290gが2位と3位ですので、ほとんど同等です。しかし、見た感じではこの300gの果実が最も大きく見えました。実際にこの柿には種が5個も入っていました。これまでの4個の柿の種の個数が1個、2個、4個、0個だったことから、300gの果実の種5個が最も多いという結果になりました。そして、ゴマの量も多いです。ここまでは予想通りでした。甘さに関してはこの300gの個体もかなり甘かったですが、これまでの4個と同等か、もっと甘いのが4個の中にあったような気がします。よって、最も大きく種も多いこの300gの柿が最も甘いという結論にはなりませんでした。
これまでの5個の検討で、柿の大きさは種の個数に影響するので、大きい柿の実には種が多く、種が多いとゴマの量も多いと言えます。ただし、大きい柿の実だからといってゴマが多いとは言えないと思います。実が大きい→種が多い→ゴマが多いという流れだからです。実が大きくても種がなかったらゴマは入らないと思います。ゴマがない場合でも、水に不溶化したタンニンが存在していないわけではなく、凝集していないだけで果肉中に分散して存在していると考えられます。だから渋さを感じずに甘さを感じることができます。このタンニンが仮に再び水溶性に変化した場合は渋が戻ることになります(あくまでも仮定の話です)。
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