側溝にできたスッポンの足跡
A footprint of a soft-shelled turtle in gutter
2016年5月24日の夕方に近所の住宅地の側溝にスッポンが1匹いるのを偶然見つけたのですが、その溝をよく観察していると、泥の上に機械が通ったかのような跡がたくさん付いているのに気付きました。水草を除去してあるようなので、てっきり地域住民が掃除をした跡なのかなと思いました。その時の機械の跡かなと思っていました。
しかし、その後1週間ほどかけて朝夕の観察を続けた結果、スッポンの歩いた跡であることがわかりました。泥の中に潜んでいるスッポンも見つけることができました。それらの結果を以下に示します。
足跡May 24 16:25
雨で消えた足跡 May 25 7:19
足跡 May 26 17:11
足跡 May 26 17:11
泥中のスッポン May 26 17:21
足跡 May 27 7:14
足跡 May 27 7:09
1枚前の写真の場所から夜にスッポンが歩いて移動した跡です。戦車のキャタピラの跡ではありません。この写真から、大きなスッポンが2匹移動したことが示唆されます。左端と中央の2本の広い足跡の間隔がそれを示しています。これについての詳細は「側溝にできた広い溝は大きなスッポンが通った跡」で検討しました。
May 30, early in the morning
大きなスッポン May 30 6:25
警戒中! May 30 6:29
子スッポン May 30 6:32
足跡 May 30 6:33
まとめ
今回の検討で、側溝の泥の上についたオモチャの車のタイヤの跡のような多数の筋は、スッポンの足跡であることがわかりました。2本が平行になっています。その2本の間隔が広いほど大きなスッポン、狭いほど小さなスッポンであるということになります。しかも多数あるので少なく見積もっても3〜4匹はいるだろうと考えられました。実際に確認できたところでは大きいスッポンが2匹、中ぐらい(それでもかなり大きい)サイズのものが1匹、ドラ焼きより少し大きいぐらいのスッポンが2匹の合計5匹はいます。また、泥に出来た丸い水溜りはスッポンが潜んでいて抜けた場所であるということ、また、盛り上がった島のようなところは、その下にスッポンが潜っていることもわかってきました。これから梅雨に入って大雨が降るので、水かさが増します。そうなるとスッポンの存在が確認できなくなるばかりでなく、環境が大きく変わってしまうので、そうなる前に興味深い生態が観察できてとても満足です。
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