近所の用水路に棲みついたスッポン
Fresh-water soft shell turtle (Amyda japonica).
2014年8月1日(金)夕方、近くの用水路でスッポンが泳いでいました。しかし、私の姿を見つけると、すかさず水草に隠れました。甲羅の色は完全に砂の保護色になっています。私の場合はそこにいると認識した上で見ていますので、写真でもどこにいるかわかりますが、ふつうは見てもわからないレベルです。このサイトい訪れた方はどこにいるかわかりますか?このスッポンはこれまで2〜3回見かけましたが、デジカメに収めるのに成功したのは今回が初めてです。この用水路はふだんはほとんど流れがなく、住宅地の下水が注ぎ込んでいます。この用水路の30mぐらいの範囲で、このスッポンは移動しているようです。先日見つけた時は20mほど上流でした。隠れたつもりのスッポンのちょっと笑える動画も撮りました。夕方なのであまり鮮明ではないですが、注意して見るとわかります。臆病な動物であることは、一連の挙動を見ているとよくわかります。
子供の頃、スッポンを捕まえたことがありますが、すぐに噛み付こうとします。しかも、噛みつく力は強いです。「雷が鳴っても離さない」といわれます。噛み付くのは防御のためといわれています。そういえば、小さい頃、時代劇で「すっぽんの三吉」という人もいましたね。
近所のスッポンについては、これからも見つけたら様子を観察していきたいと思います。とはいえ、最初からデジカメの電源を入れて準備万端で臨まないと撮影チャンスは逃すでしょう。なにせ、臆病ですからすぐに隠れてしまいます。
例の近所の用水路に棲みついたスッポン発見。首をひっこめていたのですが、息を潜めて待っていたら、首を伸ばして水面から鼻を出してくれました。
(2014年8月6日18:46)
私が動き出すと首を引っ込めました。
まるでモグラのようです。
(2014年8月6日18:48)
帰りながらもう1ショット。スッポンは用心深いです。
(2014年8月6日18:49)
2014年8月6日(水)夕方、ウォーキングの帰りにふといつもの用水路のスッポンがいた場所を見てみたら、いました。ちょうど、流れてきたクマゼミの死骸を飲み込むところでした。動画に収めたかった!。そこで、一度帰宅してデジカメを持参。電源を入れてズームにして、動画をONにしたまま用水路を覗くと、いました。陸でくつろいでいたのですが、すかさず水の中へ駆け込みました。そして、頭をひっこめました。しばらく我慢比べでこちらもガードレールに隠れながらじっとしていました。だんだん頭が出てきました。そこで、また、我慢比べ。しばらくして、こちらが動き出すと、また、頭を引っ込めてしまいました。小雨も降っていたので、もう帰りました。また明日来てみようと思います。
下流から泳いできて水草の下に隠れました。でも、よく見るとどこにいるかわかります。やっぱりスッポンは臆病です。すぐに隠れてしまいます。
(2014年8月8日15:45)
2014年8月8日(金)夕方15:45、5メートルほど下流から泳いできて水草の下に隠れました。どこにいるかわかりますか。甲羅の一部と鼻先が見えます。
5メートル下から泳いで上がって来る姿の動画はこちらです。
2014年8月9日(土)昼12:41、獲物を求めて彷徨っている様子の動画はこちらです。
あまりに可哀想だったので、コンビニから魚肉ソーセージを買ってきて、ちぎって投げてやりました。食べました。それを橋の上から見ようとしたら、1秒でばれてしまいました。警戒心が強いので、橋の下に逃げ込んでしまいました。
2014年8月9日(土)昼12:57、コンビニから買ってきた魚肉ソーセージ。これをビニールを破って、ちぎって投げてやりました。食べました。それを橋の上から見るために、移動して覗き込んだら1秒でばれてしまいました。あえなく退散。
2014年8月9日(土)夕方17:50、包丁である程度小さく刻んだ魚肉ソーセージを散蒔いておきました。夜のうちにスッポンが食べると思います。明日の朝、食べたかどうかチェックします。
2014年8月9日(土)17:50、魚肉ソーセージを切ってばら蒔いておきました。明日の朝には消えているでしょう。
2014年8月10日(日)7:29、魚肉ソーセージはきれいになくなっていました。5mほど下流でスッポンの姿を認めました。
2014年8月10日(日)7:34、元気な姿でいました。そのあと、泳いで橋の下の暗いところに消えていきました。
2014年8月10日(日)昼7:34、元気に泳いで橋の下に消えました。
よく見ると、同じぐらいのサイズのスポンが2匹いることが判明しました。
左端が2014年8月10日(日)7:34、中央が2014年8月8日(金)15:42、右端が2014年8月9日(土)12:41に撮影した動画からスクリーンショットで撮った写真です。左端のスッポンは、遡って動画をチェックしてみると、8月1日(金)18:29の動画に映っているだけでした(こちらをNo.1とします)。圧倒的に中央や右端の方のスッポン(こちらをNo.2とします)に出会う確率が高いです。昨日8月9日(土)にソーセージを食わせたのはNo.2の方のスッポンです。このページの一番上の写真や、次の写真(最後尾が映っています)を見るとわかるように、8月1日の時点では、水も今ほど汚くなかったので、まだ甲羅の輪郭付近に白い色の模様は入っていないように思います。
2014年8月1日(金)18:29、水草の下に隠れる間際のスクリーンショットです。この汚い水の中で皮膚病に冒されているのではないでしょうか。2匹とも最後尾の部分に白い部分があります。特に、2匹目のスッポンは輪郭部分が欠けています。これも今後進行するようならちょっと心配です。
2014年8月11日(月)10:16、今日もNo.2の方のスッポンが100m上流にいました。今日は逃げませんでした。じっとしていましたが、パチパチまばたきをしていました。すぐ戻るつもりで、エサのソーセージを買いにコンビニに行きました。まさか、これが今生の別れになるとも知らず・・・・・・。
9分後にソーセージを買って戻ってきたら、何と、濁流にのまれているではありませんか・・・・。どうやら水門が開かれたようです。ここは大きな障害物もない用水路ですので、スッポンは勢いよく流されてしまった可能性が高いです。たった9分の間に、こんなことになろうとは・・・。でも、今、砂に潜っていて、水が引いたらまたいるかもしれないから、ソーセージは冷蔵庫に入れてとっておきます。また、別のスッポンが流されて来るかもしれないし・・・・。ちなみに濁流はこんな感じです。
このところ、白い皮膚病に冒されていたので、この濁流に乗って、広い川に辿り着くのであれば、その方がいいです。しかし、下流にはどんな危険が待ち受けているかわかりません。先日のコイ同様、無事に一生を全うしてほしいものです。
2014年9月27日(土)、用水路の水が著しく減っていました。1ヶ月半ぶりに水門が閉められたようです。そこで、夕方にスッポンを探しに行ってみました。すると・・・・・・いるではないですか!心なしか一回り大きくなったように感じます。
10月になって、めっきり姿を見なくなりました。ほぼ上限ともいえる上流200mのところでは、トンネルになっていて、その中で小さな用水路に分岐しています。10月1日夕方に、そこの入り口で中に泳いでいくのを見かけたのと、その翌日の夕方にその入り口付近でじっとしているのを見かけたのが、今となっては最後でした。田んぼへ引く川の水が遮断された今、水の量はかなり少ないです。下流200mのところあたりはドブのようになってきています。スッポンはこの上限付近のトンネルに入って、どこに出口があるかわからない先に進んでしまった可能性があります。もう一つの可能性は、分岐しているポイントは暗くて水の量もそこそこあるので、そこを根城にして、砂に潜って冬眠に入ろうとしている可能性です。そこは少し水が湧き出ているようです。しかし、そこは1週間前までは小魚も泳いでいましたが、今ではいなくなってしまいました。エサが尽きた可能性もあります。スッポンを見つけた人が捕獲していった可能性も排除できませんが、まあ、それはないと思います。今から寒くなる一方ですので、もうここまでで追跡は終わりにします。
この2014年の夏2ヶ月間、スッポンには楽しませてもらいました。またいつか見つけたら報告します。
2014年10月11日(土)、15時頃、上流のトンネル入り口で、ドラ焼きぐらいのスッポンがいるのを見つけました。素早く中に泳いで逃げ込みました。そこのトンネル内には湧き水があるから、何とか生存しているようです。そして夕方、同じ場所で、いつものスッポン(直径20cmぐらいのやつ)がばれないようにじっとしているのを見つけました。遠くから見た時は、何か動いているものがいるとわかったのですが、近づくと、ばれないように動かないのですね。根比べになります。下流は完全にドブと化しているので、生存は無理だと思いますが、ここなら、湧き水のおかげで何とか生存できているようです。小魚もたくさんいるようです。スッポンが複数いることがわかってよかったです。
2015年のスッポンは近所の用水路に棲みついたスッポン2015で紹介します。
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