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ハイビスカスローゼルとオクラの花の寿命の比較
ハイビスカスといえば、沖縄やハワいに咲いているような、めしべの突き出た花をイメージしますが、ほかにも、同じアオイ科でローゼルとか食用ハイビスカスとか、ハイビスカスローゼルとか数種類の名前で呼ばれる品種があります。私たちが園芸で育てるのは後者が多いと思います。後者をさらに分けたうちの代表的な2つ、すなわち、カクテルレッドとカクテルパープルの名で流通している2品種をベランダで育てたことがあります。これらのうち、特にカクテルレッドはオクラの花とそっくりです。ムクゲにもちょっと似ています。いずれもアオイ科なので納得です。
私はベランダでオクラをプランター栽培しています。当初は、オクラ、ジャンボオクラ、ベニーオクラの3種類から始めたのですが、あとから沖縄赤オクラと沖縄島オクラの2つも追加して、5品種をプランターで栽培しています。
最近の梅雨の季節特有の大雨や強風で、ジャンボオクラは根元から折れて枯れてしまい、ベニーオクラは成長点がつぶれてしまって生長がストップしています。残った3品種のうち、沖縄島オクラは少し成長が遅れていますが、沖縄赤オクラと普通のオクラは苗が大きく育ってきて、きれいな花が咲きます。


1枚目は早朝の咲きかけの花です。2枚目の写真のように、2時間後には咲いていました。これが13時頃からだんだん閉じ始めます。短い花の命です。閉じる前に綿棒で授粉してやると実付きが良くなるといわれています。でも、実際は何もしなくても実は生ることは生ります。
このオクラの花はカクテルレッドの花にそっくりです。カクテルパープルの花は、花びらがピンク色です。どちらが好きかは人によりそれぞれだと思います。私は黄色の方が好きです。


ところが、沖縄赤オクラは少し変わった挙動を示します。6月4日(木)の写真を示します。
咲いた時は黄色の花びらで、普通のオクラの花と区別がつかないくらいですが、2時間半後には花びらがパープル(というかピンク)に変わっていました。そして、その10分後には閉じ始めました。つまり、沖縄赤オクラは閉じる間際にカクテルパープルのようになって短い花の命を終えるということがわかりました。何だか切なくなる現象です。
この紫色の色素はアントシアニンで、茎や葉柄は陽が当たる側が着色します。つまり、太陽光でアントシアニンが生成します。なので、花も咲いてから時間が経つとパープルに変わって行くのでしょう。そして、数時間で閉じてしまうことになります。赤オクラを茹でるとすぐに色が消えて、普通のオクラのようになります。むしろ、緑色は普通のオクラより薄い感じです。
まとめ
オクラの花はきれいだけど、咲いている時間はハイビスカスローゼルやハイビスカスより短いというお話でした。
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