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ビルベリーの栽培

Growing Bilberry.


栽培しやすさ ★★★★☆
おすすめ度 ★★★★★

アントシアニンがブルーベリーの5倍といわれるビルベリーは、酸性度が高く栄養不足の土壌で自生しています。ビルベリーは、ブルーベリーのように房を作らず単一あるいは一対のベリーを付けます。ビルベリーの果実は、ブルーベリーの果実よりも小さくて甘いです。ビルベリーの色はより濃く、ほとんど黒に見える紫色をしています。ブルーベリーの果実の果肉は薄緑色ですが、ビルベリーの果肉は赤色あるいは紫色です。ビルベリー類は育てるのが極めて難しく、ゆえにほとんど栽培されていないといわれています。
そこで、畑で地植えして挑戦するために、ビルベリーの苗木を買ってきました(写真は2011年10月26日現在)。下の写真は最初に買ってきたビルベリーの苗です。ただ、いずれ草刈り機で刈られる運命なのです。
買ってきて、1週間ほどベランダに置いて、2011年10月30日に小雨の中、畑に植えました。1月には紅葉しています。4月には新芽が出てきました。このあと、しばらくして私の知らないうちに草刈り機で根元から刈られてしまいました。2012年7月1日(日)には刈られたところから新芽(ひこばえ)が出ていました。新しい苗は畑に植え替えました。2012年8月15日現在、新芽が枯れてしまっていました。再起を期していたのですが、1本目の栽培はあえなく終了です。
そこで、2012年6月30日(土)、新しいビルベリーの苗木を買ってきました(写真は2012年7月1日現在)。
そうこうしているうちに、2014年8月13日(水)、衝撃的な事実が判明。盆休みに帰省してみるといつもの場所に苗木がない!どうやら草と間違えられて刈られてしまったようです。ということは、この2 本目も終了してしまったということです。もう、2回も刈られてしまいました。ビルベリーは、知らない人からみると雑草と間違えられる傾向がありますね。棒を立ててしっかり目立つように対策するなりしないと、せっかく育てても、あとで大変なことになります。

今度こそはと思い、2012年9月10日(月)、3本目のビルベリーの苗木を買ってきました。これは値段は以前購入したものとほとんど同じであるにもかかわらず、実も生っていて木自体がだいぶ生長していましたのでお得な買い物でした。無事に大きくなることを期待しています。

Bilberry
畑に植え替えて1ヶ月後。新芽が出ています。
(2012年10月21日)


Bilberry
紅葉も楽しむことができます。花芽がついていました。
(2013年2月3日)

秋の2012年11月18日時点より紅葉しています。


紅葉と実が混ざって綺麗です。
(2013年5月4日)



まだ花びらがついているものもあります。
(2013年5月4日)


Bilberry
紅葉がアクセントになっています。
鑑賞にも十分堪え得る植物です。
(2013年5月4日)


Bilberry
実が大きくなりました。
(2013年5月25日)


Bilberry
熟れている実がありました。食べてみると
ブルーベリーよりかなり甘いです。
(2013年6月30日)



全体的に見てもけっこうたくさん実っています。
(2013年6月30日)


2014年4月5日(土)、3月にまだ紅葉していた木がすっかり新緑の色になってきました。思ったより花がたくさん咲いていて、今後に期待が持そうです。
2014年4月5日(土)、ビルベリーの花が咲いていました。昨年より生るかもしれません。
2014年5月10日(土)、実が生っていました。
2014年6月8日(日)、実が順調に育っているようです。育てるのは難しいといわれています。安心するのはまだ早いでしょう。


Bilberry
実は生っていますが、前年の方がたくさんありました。
(2014年6月8日)

この3本目のビルベリーの苗は2014年3月31日(月)現在で、畑の真ん中に植えて1年半です。さすがにここなら草刈り機で刈られないだろうという考えです。ですが、しばらく様子を見ても思ったほど栄えませんでした。土との相性があるのかもしれません。なぜならば、ビルベリー類は、酸性度が高く栄養不足の土壌で自生していて、育てるのが極めて難しく、ゆえにほとんど栽培されていないといわれているからです。実際に、上記のように自分で栽培してみても、難しいことが窺えます。ただ、4月5日(土)の時点では紅葉も緑になっていましたが、花の蕾もたくさんついていて、さほど退化したようには見えませんでした。酸性度の高い土壌にするには、酸性肥料を与える必要があります。酸性肥料とは、水に溶けて酸性を示す肥料のことです。化学的に説明すれば、例えば、硫安、すなわち硫酸アンモニウム(NH4)2SO4は弱アルカリ性のアンモニアNH3と強酸の硫酸H2SO4からできた塩なので、水中では加水分解してトータルでは酸性を示すわけです。

1年間育ててみて実際に確認できたのは、ビルベリーは、ブルーベリーのように房を作らず単一あるいは一対の小さなベリーを付けることです。また、ビルベリーの果実は、ブルーベリーの果実よりも甘いです。熟れたビルベリーの色はより濃く、ほとんど黒に見える紫です。ブルーベリーの果実の中は薄緑色ですが、ビルベリーの中身は赤色あるいは紫色です。

2014年もビルベリーはある程度生りました。しかし、特に収穫はしませんでした。ビルベリーを栽培してわかったことを2つほど下記に書きます。
1. 果実の中がブルーベリーより濃い色をしています。でも、小さいので収穫しにくいです。
2. 雑草と間違われやすいです。上で書いたように、3本のうち2本は雑草と間違われて草刈り機の犠牲になりました。今は3本目しかありません。


Bilberry
実も全部なくなってしまったあとの果樹。少しずつ生長しているようにも見えますが、2年前の2012年10月21日の写真のような新しい芽がないのが気になります。
(2014年10月15日)


Bilberry
紅葉しています。
(2015年1月3日)



拡大写真。
(2015年1月3日)



生長がいま一つと感じるのは、土との相性のせいかもしれません。これまでの経験で、うちの畑の土ではラビットアイ系のブルーベリー(ホームベル、ウッダード、ティフブルー、スワニー、エッセル、サウスランド)はすべて問題なく育っているのですが、サザンハイブッシュ系のブルーベリー(ビッグオニール、クーパーガルフコースト、ミスティー、シャープブルー)を同じ場所に混植した場合に、ことごとくうまくいかないことに気づきました。もしかしたらビルベリーもラビットアイ系のブルーベリーとは同じ土質に共存できないのかもしれませんが、結論は時期尚早です。あくまでも仮説です。今後も経過を観察していきます。

2015年1月31日(土)、蕾がついていました。実がたくさんではないですが生りそうです。

Bilberry
紅葉した葉っぱはブルーベリーと違って落葉しません。花芽が少しついています。
(2015年1月31日)



花芽が大きくなっていました。
(2015年2月28日)


Bilberry
花が咲く直前です。今年もそこそこは生りそうです。
(2015年3月28日)


Bilberry
葉っぱが緑色に変わりました。
(2015年5月2日)



けっこうたくさん生っています。
(2015年5月2日)



これからもう少し大きくなります。
(2015年5月2日)


2015年5月2日(土)、若葉が出て実がついて昨年よりは繁っていました。2ヶ月前に肥料を与えたのがよかったのかもしれません。与えた肥料は全農の尿素入り窒素加里化成2号という追肥専用肥料でした。ビルベリーは、サザンハイブッシュ系のブルーベリーのミスティーやクーパーやビッグオニールと異なり、ここの土でも案外いけるのかもしれません。


Bilberry
粒が1ヶ月前より大きくなりました。
(2015年5月31日)



数も昨年よりたくさんあります。収穫が楽しみです。
(2015年5月31日)


今年のこれまでの結果から、過去最高に育ってきたことは間違いありません。今後に希望が持てます。
ビルベリーはブルーベリーよりアントシアニンを多く含むので、自分の庭で採れるサプリメントとして個人的にはとても期待しています。



もうすっかり熟れてきました。長雨でも実が落ちないのでいいです。それに比べて桃や柿は・・・・残念なことになっています。
(2015年7月4日)


Bilberry
粒は昨年より大きいです。
(2015年7月4日)



色つやのいい果実です。
(2015年8月14日)



新芽が伸びて紅葉してきました。
(2015年10月17日)



来年はもっと大きくなってくれるでしょう。
(2015年10月17日)


2015年8月1日(土)、ホームセンターに行ってみたら、ビルベリーの苗が税込み398円で売っていました。2つ買ってきました。植え付けは9月からが普通らしいので、この時期、ビルベリーの苗が店に出ますね。謳い文句は「アントシアニンがブルーベリーの5倍!」でした。買ってきた苗は鉢植えで育てようと思っています。


2016年2月現在で、花芽が過去3年の中で最も多くついています。今年は期待できそうです。

Bilberry
花芽がいっぱい付きました。2016年はたくさん生りそうです。
(2016年2月7日)


Bilberry
花が咲きました。
(2016年4月9日)



咲いているところとそうでないところがあって、ムラがありますが、2016年もそこそこ生りそうです。枯れずに少しずつ大きくなっています。
(2016年4月9日)



きれいな新芽も出てきています。鑑賞にもいいです。
(2016年6月4日)


Bilberry
熟れている実もあります。食べてみたら、ブルーベリーより甘いです。
(2016年6月5日)


Bilberry
まだまだ青いものが圧倒的です。今年は豊作のようです。育て方は間違っていないようです。
(2016年6月5日)


2016年6月4日現在、実がたくさん付いていることが確認できました。まずは一安心です。


Bilberry
熟れたものは甘いです。もうだいぶ採りました。
(2016年7月2日)



8月になり、だいぶ収穫したので残り少なくなってきました。かなり濃く色づいています。味はいいです。
(2016年8月13日)



木の下の方に集中しています。
(2016年8月13日)



木の上の方は若葉が集中しています。ムダな枝が多いようなので、そのうち剪定を考えようと思います。
(2016年8月13日)



実も終わって、新芽が出てきました。鑑賞にもいいです。
(2016年9月24日)


Bilberry
ビルベリーは紅葉を楽しむこともできます。
(2016年11月19日)



新芽のところが赤くなります。
(2016年11月19日)


Bilberry
ビルベリーの葉っぱは落葉しないので、冬でも紅葉した葉っぱがついています。表面はつやつやしているので、日光に照らされて輝いて見えます。冬の紅葉した葉っぱの観賞もビルベリー栽培の醍醐味の一つです。
(2017年1月3日)



ブルーベリーの木はほとんどが落葉していますが、ビルベリーの木は葉っぱが落ちません。2017年1月4日(水)の朝は冷え込んで、霜が降りました。ビルベリーの木が凍っていました。でも、枯れません。パッションフルーツやグァバなどの熱帯果樹だったら一発で枯れそうです。そういう意味でもビルベリーは放置していても大丈夫で、育てやすいと思います。葉っぱの観賞にも堪えます。これまで育ててみて私なりに感じたことは、土との相性が最重要だということです。



2017年1月4日の朝は霜が降りていました。これでも枯れないのでビルベリーやブルーベリーは耐寒性があります。
(2017年1月4日)



紅葉がきれいです。花芽もたくさんついています。
(2017年1月4日)



花芽が大きくなってきました。
(2017年2月4日)



3月になりましたが、まだ紅葉しています。
(2017年3月4日)



4月1日時点で花が咲きそうになっています。
(2017年4月1日)


Bilberry
紅葉が若干解けてきました。クランベリーも同様な変化が見られています。
(2017年4月2日)


すでに咲いている花もありました。
(2017年4月2日)


Bilberry
昨年より木が大きくなりました。
(2017年5月3日)



この時期に、まだ花がありました。
(2017年5月5日)



きれいな青い実がたくさん生っています。
(2017年5月5日)



昨年より多いです。
(2017年5月5日)


Bilberry
昨年より多いです。
(2017年6月4日)



これまでの経過と今後の予定


これまでの経過でわかったこと:
1. 果実の中がブルーベリーより濃い色をしています。でも、小さいので収穫しにくいです。
2. 雑草と間違われやすいです。上で書いたように、3本のうち2本は雑草と間違われて草刈り機の犠牲になりました。今は3本目しかありません。
3. サザンハイブッシュ系ブルーベリーとラビットアイ系のブルーベリーを混植した場合、うちの畑ではラビットアイ系のブルーベリーしか育ちませんでした。なので、ビルベリーも難しいのではないかと思われました。しかし、全農の尿素入り窒素加里化成2号という追肥専用肥料を与えたところ、木が生長しました。よって、ラビットアイ系のブルーベリーは育ったけどサザンハイブッシュ系は育たなかったうちの土でも、ビルベリーは何とかいけそうということがわかりました。

2016年8月15日現在、地植えのビルベリー通算3本目がここまで切られることもなくまあまあ順調に育ってきたといえます。最初、根付くまではけっこう時間がかかったように感じましたが、その後は安定してきました。鉢植えビルベリーも2鉢育てていますが、大きい鉢の方は結構繁ってきたにもかかわらず、小さい鉢の方はあまり育っていません。水切れで先端が枯れてきたりしています。ビルベリーは私の畑の冬の冷え込みにも耐えられるので、熱帯植物のグァバやパッションフルーツのように鉢植え栽培しか選択肢がないわけではないので、むしろ地植えの方がおすすめです。鉢の容積による生長の制限や水切れによる枯れの心配がないからです。

2016年の収穫ももう終わりが近づいてきました。色濃くなった実が果樹の下の方に集中していて、上の方は新芽が伸びています。少し萎びているように見えますが、味はいいです。そろそろ剪定方法を検討したいと思います。ビルベリーは8月中には収穫が終わりそうですが、ブルーベリーの方はもっと早く収穫が終わった品種もあります。昨年台風でやられた分、今年は豊作でした。ブルーベリーは地元の物産館などでは1パック数百円で売られていますが、自分で栽培していると、もったいなくてとても売る気にはなりません。ビルベリーは物産館で売られているのはまだ見たことがないので、大事に育てたいと思います。もっともビルベリーは小粒なので収穫しにくいです。ビルベリー単独でジャムにするだけの収穫量はないですが、ブルーベリーと混ぜてジャムにするのももったいないので、単独で生食しています。ビルベリーはブルーベリーより甘いからです。

2016年9月24日現在、実の収穫も終わって、今度は新芽が伸び始めました。木の大きさはこのくらいでもまあまあいいのですが、もう少し大きくなってほしいです。

2017年4月2日現在、今年も実がけっこう生りそうです。ビルベリーはブルーベリーよりアントシアニンの濃度が濃くて甘さもあるので、楽しみにしています。

2017年5月5日現在、市販の苗を植えてから4年7ヶ月、何とか根付いて、そろそろ安定してきたように感じます。隣りに植えているブルーベリーと比べると小さな木ですが、後退せずゆっくりと着実に生長しています。実際のところ、これくらいの木の大きさの方が管理しやすいです。薮と間違われそうな木ですので、他の植物と混植せず、単独で植えた方が無難な気がします。知らない人は雑草と思って切ってしまうかもしれません。2017年は過去最高に実が生っています。収穫が楽しみです。特に害虫もいなくて無農薬でいけて、寒さにも耐えられて、目にもいいといわれているので、育ててよかったと思える果樹です。ここまで来れてほっとしています。

2017年6月4日現在、実が少し色づいていました。地植えの場合は水やりに関しては鉢植えビルベリーの場合ほど気を遣わなくていいので安心です。


Bilberry
実が重くなってきたので、枝が下がってきました。
(2017年7月2日)



収穫したビルベリー。
(2017年7月2日)



ブルーベリーより小さいけれども色は濃いことがわかります。
(2017年7月2日)


Bilberry
今年のビルベリーは過去最高の出来です。とても甘くてフルーティーです。
(2017年8月13日)


Bilberry
ほとんど全部収穫しました。ビルベリーはそのまま食べた方が美味しいのでジャムにはせず生食することにします。摘む手間を考えたら売っているのが人件費込みで高くなっていても当然といえます。そのくらい細かい作業でした。
(2017年8月15日)



ほとんど収穫してしまったあとのビルベリーの木。2枚前の写真と比べると差が歴然です。
(2017年8月15日)



ビルベリーの木の全体的な様子。来年も期待しています。
(2017年8月15日)


Bilberry
秋になるとだんだん葉っぱが赤くなってきます。
(2017年11月3日)



紅葉した枝。
(2017年11月3日)



花芽もついています。2018年も期待できます。
(2017年11月3日)


Bilberry
花芽がたくさんついています。2018年はこれまでで最高の実りになるかもしれません。
(2018年3月4日)


Bilberry
葉っぱは少し紅葉しています。むしろ鉢植えの方が赤くなっています。日光がよく当る場所は赤くなるようです。
(2018年3月4日)









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