ムベの栽培
Stauntonia Hexaphylla.
栽培しやすさ | ★★★★★ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
家で栽培しているムベについてのページです。ムベはアケビ科、常緑つる性の植物で、本州以南が栽培に適しているといわれています。2003年秋に柿の木の根元に1本目のムベの苗木を植えました。2004年春には別の柿の木の根元に2本目のムベの苗木を植えました。ムベは別名、トキワアケビ(常葉通草)ともいいます。ムベはは同じ科のアケビに似ていますが、果皮はアケビに比べると薄く柔らかく、苦くありません。心皮の縫合線に沿って裂けることもありませんので、虫が入っている心配はありません。その点、食べる時に安心して食べられます。消毒や手入れをしなくても毎年ある程度生ってくれるので、栽培は楽な方だと思います。ただ、蔓が伸びて繁りすぎたら、それがちょっと厄介です。色づいたムベの皮は手で簡単に剝くことができます。皮の裏側はザラザラした乳白色の非常に固い層があります。皮を剝くと、内側に、胎座に由来する半透明の果肉をまとった小さな黒い種子が多数入っています。食べると甘くておいしいです。しかし、果肉が種にしっかり着いているので、口の中でモゴモゴしながら果肉を選り分けるように食べなければなりません。けっこう口が疲れます。種は地面にばらまいていると、春に芽が出てきます。
植えてから5年で花が咲くまでに生長しました。
ムベの花の蕾
(2009年3月21日)
ムベの花
(2012年4月15日)
ムベの花(2012年4月15日)
ムベの実(2012年5月27日)
かなり太くなったムベの根元(2012年5月27日)
ムベの実(2012年5月27日)
少し大きくなったムベの実(2012年7月1日)
少し大きくなったムベの実(2012年7月1日)
少し大きくなったムベの実(2012年7月1日)
少し大きくなったムベの実(2012年7月15日)
もう1本のムベの蔓に生ったムベ(2012年7月15日)
最初の1本のムベの蔓に生ったムベ(2012年9月8日)
もう1本のムベの蔓に生ったムベを収穫しました。
(2012年11月18日)
もう1本のムベの蔓に生ったムベを収穫しました。
(2012年11月18日)
種子から発芽したムベの苗木
(2013年5月4日)
2013年のムベ
(2013年5月25日)
大きくなってきました。
(2013年6月30日)
大きくなってきました。
(2013年10月19日)
2本目のムベの木にはたくさん生っています。
(2013年10月19日)
2014年4月5日(土)、今年もたくさん花が咲いていました。しかし、その割には実が生らないです。
2014年4月6日(日)、鉢植えしていたムベがかなり生長しました。2013年5月4日と比較しても明らかですが、1年かけて伸びたのではなく、春に生ってからの最近の新芽が伸びた結果です。この勢いですから、野生のサルなどが種をばらまいてくれるとあちこちで生えてくるわけです。そろそろ地植えをしてもいいかなと思います。
ムベの実生の鉢植えは新芽がかなり伸びていました。
(2014年4月6日)
2本目のムベの木には2014年もたくさん生っています。
まだ熟れてはいませんが、青いのがたくさんあります。
(2014年9月10日)
富有柿は熟してしまいましたが、ムベはまだあと半月ぐらい経ったら食べごろです。
(2014年10月14日)
2014年秋に収穫したまだ硬いムベ5個。あと半月ほど経ったらかなり色づいて軟らかくなるでしょう。
(2014年10月15日)
かなり熟したムベ(ほぼ全部収穫)
(2014年11月9日)
傷まないうちに食べました。
(2014年11月9日)
最初の1本のムベの蔓には実が生らなくなってきました。かなり繁ってきてスペースがなくなってきたこともあり、根元から切ろうと決めました。2本並行しているので、そのうちの1本をまずは切ります。
切る前。
(2014年11月9日)
まず1本切って様子を見ます。
(2014年11月9日)
7ヶ月後、並行している2本目も切りました。
(2015年5月31日)
接近して撮影。
(2015年5月31日)
切ってから1ヶ月経ったのに、葉っぱがまだ生きている!?。梅雨のせい?
(2015年7月5日)
実は、このムベの木は2017年4月現在も生きています。
その原因についてはこちら→
8月25日の台風15号で富有柿の木が折れてしまって、ムベの蔓が地面近くに落ちてきてしまいました。このまま放置して実が熟れたら収穫します。
(2015年9月19日)
柿の木の上の方にムベの蔓が残っています。来年に期待できるのはこの高い場所だけかもしれません。折れて落ちた低い所は実が熟れていたのに、収穫予定日の数日前にアナグマに悉く食われてしまいました。
(2015年9月19日)
2003年に植えた1本目のムベの苗が11年経ってかなり繁りました。2004年に植えた2本目のムベの苗も10年経ちました。後者の方がいい実が生ります。前者は2006年の台風で這わせていた柿の木が倒れてしまってから、不調に陥りました。やはり高い所で栄えた方がいい実が生ります。低いところの実はアナグマに食われてしまいます。しかし、2本目も2015年8月末の台風で柿の木が折れてしまい、地面に近い所に落ちて来てしまいました。その結果、生っていた実はアナグマに食われてしまいました。ムベの木だけで自力で高くは栄えないので、柿の木が育つのを待つしかありません。あるいは、棚を作る選択肢もありますが、できるだけ自然な形でやるのが好きです。現在、方策を検討中です。
結局、何も方策はとらずに放置しました。
今年も花が咲き、小さな実が生っています。昨年は収穫直前にアナグマに全部食べられてしまいました。今年は対策をとります。
(2016年6月5日)
3つ生ったのもあります。ムベやアケビではよく見られます。
(2016年6月5日)
大きくなっていました。
(2016年7月2日)
昨年の台風で柿の木が折れてムベの木も落ちて来たのですが、そのまま放置していたら実がけっこう生りました。
(2016年7月2日)
昨年の台風で柿の木が折れたので、2016年もけっこう低いところにムベが生っています。
(2016年8月15日)
10年以上前の台風で倒れた柿の木と共生していたムベの木も、2016年はけっこう実が生っています。
(2016年8月15日)
大きくなりました。
(2016年9月23日)
まだ熟れてはいません。昨年は収穫の前日にアナグマの群れに食い尽くされました。
(2016年9月25日)
高い所のムベが3個だけ残っていました。
(2015年11月20日)
かなり色が濃くなっています。これくらいにいなるとかなり甘いと思います。収穫せずにそのまま残してきました。鳥のエサになるでしょう。
(2015年11月20日)
花が咲いています。
(2017年5月3日)BR>
下の方にも咲いています。
(2017年5月3日)
ムベは自家受粉するので、今年もたくさん生りそうです。
(2017年5月3日)
2017年のムベはたくさん生るかと思ったのですが、意外に少ないです。
(2017年8月13日)
2017年のムベ。収穫して数日経っています。まだ木にも生っています。
(2017年11月3日)
かすかに黄色っぽいですが、白い果肉。個体によってはもっと透明な果肉もあります。
(2017年11月4日)
皮を剝くと皮の内側にも甘い果肉が付いていますが、皮の裏に付いているザラザラが混ざるので食べるのは難しいです。普通は食べません。
(2017年11月4日)
とても甘くて美味しいです。
(2017年11月4日)
まだ木にも生っています。
(2017年11月4日)
別の個体の果肉。少し透明度が高いです。とても甘くて美味しいです。
(2017年11月7日)
さらに別の個体。果肉がかなり透明で、黄色っぽくなっています。これもとても甘くて美味しいです。
(2017年11月8日)
まとめと今後の予定
ムベは自家結実性があるので、異品種を植えなくても生ります。一方、アケビは今年も実は生りませんでした。授粉と言えば、三つ葉アケビと五葉アケビを混植しているのですが、五葉アケビの方が花が咲きませんでした。授粉樹が要らないのと幹や葉っぱの安定性の観点からは、アケビよりムベの方が断然栽培しやすいといえます。
2015年の10月はムベの収穫の前日にアナグマ4〜5匹に全部食べられてしまいました。台風で富有柿の幹が折れて、柿の木の上にあったムベの蔓が下に落ちてきて、ムベの実が低いところに生っていたからです。2016年も低いところに生っています。襲撃されるかどうかは運です。気づいたら早めに収穫するしかありません。
2016年は昨年の台風のダメージがあるものの、けっこう実っています。今年はアナグマに食べられないように対策を施す予定です。
2016年11月20日現在、高いところに3個だけ残っていました。野鳥のエサにとっておきます。今年は果物が山でも豊作なためでしょうか、アナグマが人里に出現したところは見ていません。
2017年8月13日現在、収穫できそうなムベの果実は5月時点の予想に反してそう多くはありません。
2017年11月4日に食べてみました。かなり甘くて美味しかったです。11月3日に撮影したムベのうちの2個を7日と8日にも食べましたが、果肉の透明度が増していました。熟成の効果があるように思います。