2-1. 主語と述語動詞
2-1-1. 主語になるもの
主語になるものは、名詞と代名詞である。また、名詞の働きをする句・節なども主語になる。
1 | 名詞 | A fox is a cunning animal.(狐はずる賢い動物です) |
---|---|---|
2 | 代名詞 | He is busy today.(彼は今日は忙しい) |
3 | 動名詞 | Smoking is prohibited in this room.(この部屋では喫煙は禁じられています) |
4 | 不定詞 | To know oneself is very difficult.(自己を知ることはとても難しい)<関係詞に導かれる節> |
5 | 名詞節 | What we need now is (to) rest.(私達が今必要としているものは休息です)<引用語句> |
6 | その他 | "Wonderful" is her favorite word.(「すばらしい」というのが彼女の好きな言葉だ) Slow and steady wins the race.(ゆっくりしかも着実にやるのが勝ち)<慣用句> |
2-1-2. 述語動詞と5文型
文型 | 主語 | 述語 動詞 |
目的語 | 補語 |
---|---|---|---|---|
I | S | 完全 自動詞 |
||
II | S | 不完全 自動詞 |
主格補語 | |
III | S | 完全 他動詞 |
O | |
IV | S | 完全 他動詞 |
IO+DO | |
V | S | 不完全 他動詞 |
O | 目的格補語 |
注)IOはIndirect Objectの略、DOはDirect Objectの略
自動詞→Oを必要としない
完全自動詞→Cを必要としない(第1文型)
不完全自動詞→Cを必要とする(第2文型)
他動詞→を必要とする
完全他動詞→Cを必要としない(第3文型, 第4文型)
不完全他動詞→Cを必要とする(第5文型)
2-2. 第1文型 S+V(ーは(が)…する)
第1文型の動詞は完全自動詞で目的語、補語を必要としない。
Time flies.(月日の経つのは早い→光陰矢の如し(諺)) |
Birds sing.(鳥はさえずる) |
上例は、第1文型の最も単純な文であるが、次のように動詞に助動詞がついたり、sit down(座る)のような、「動詞+副詞」で1語の働きをする動詞が用いられる場合もある。
I can fly.(私は飛べます) |
We sat down.(私達は腰を下ろした) |
しかし実際には、以上のように主語と動詞だけで成り立っている文は少ない。たいてい主語や動詞に修飾語句が加わり、より複雑な文になる。修飾語句はとても大切なものであることがわかる。
(a) | The sun rises in the east.(太陽は東から昇る) |
---|---|
(b) | School begins at eight-thirty.(学校は8時半に始まる) |
(c) | He arrived in Tokyo at five this afternoon.(彼は今日午後5時に東京に着きました) |
(d) | A new history teacher came into the classroom.(新しい歴史の先生が教室に入ってきた) |
(a)のin the eastや、(b)のat eight-thirtyなどは修飾語句(副詞句)である。このように前置詞(in, atなど)で始まる語句はほとんどの場合、形容詞句か副詞句で、修飾語句であると考えてよい。ただし、(c)のthis afternoon(今日の午後)のように前置詞の付かない副詞句もある。
There構文
1 | There is [are]〜. There is a laptop on my desk.(机の上にノートパソコンがある) この文で、Thereは主語ではなく副詞で、a laptopが主語である。動詞isは「〜がある」という「存在」を表す。従って、この構文は第1文型S+Vの変形と考えられる。ただし、語順がV+Sになっていることに注意。 |
---|---|
There are only three eggs in the refrigerator.(冷蔵庫に卵が3個しかありません) | |
Is there a good restaurant near here?(この近くによいレストランがありますか) | |
2 | There+一般動詞 この構文で、be動詞以外の動詞が使われる場合がある。ただし、この構文は文語体である。 |
There lived an old man in the village.(その村に1人の老人が住んでいました) | |
There comes a time when you will be sorry for what you did.(あなたは自分のしたことを後悔する時が来るでしょう) | |
There used to be a big cedar tree here.(昔ここに大きな杉の木が立っていた) |
2-3. 第2文型 S+V+C(ーは…である)
第2文型の動詞は不完全自動詞で補語をとる。この場合、補語は主語の意味を補っていて、これを主格補語とよぶ。
2-3-1. 主格補語になるもの
主格補語になるものは、名詞・代名詞・形容詞のほか、名詞の働きをする句・節および形容詞の働きをする句である。
名詞 | Moscow is the capital of the Russia.(モスクワはロシアの首都です) | |
代名詞 | Is this pen yours?(このペンはあなたのですか) | |
形容詞 | He was happy over his success.(彼は成功してうれしかった) | |
副詞 | School is over at four.(学校は4時に終わります) | |
動名詞 | Seeing is believing.(百聞は一見に如かず(諺)) | |
不定詞 | to love her is to need her.(彼女を愛することは彼女を必要とすること) (BeatlesのHere, There and Everywhereの歌詞の一部) |
|
現在分詞 | I remained standing for another ten minutes.(私はさらに10分立ったままでいた) | |
過去分詞 | She got married soon after she graduated from college.(彼女は大学を卒業するとすぐ結婚した) | |
前置詞+抽象名詞 | His faltering words of excuse were of no use.(彼の口ごもりがちのわびごとは無益だった) | |
名詞節 | The question is who should take the lead.(問題は誰が先頭に立つかということです)<疑問詞に導かれる節> |
2-3-2. 不完全自動詞と補語
不完全自動詞は、大別してbe型とbecome型に分けられる。
2-3-2-1. be型(ある状態を表すもの)
(1) | be型(ある状態を表すもの) A is B(AがBの状態である)---be, lie, stand, sitなど He is a chemist.(彼は化学者です)<名詞> I sometimes lay awake all night.(私は一晩中目をさましていることがあった)<形容詞> |
---|---|
(2) | A keep B(AがBである状態が続く)---keep, remain, stay, continueなど I kept standing for half an hour.(私は30分間立ち続けた)<分詞> For a while he remained speechless.(しばらく彼は口が利けないでいた)<形容詞> |
(3) | A seem B(AがBの状態のように見える)---seem, appear, lookなど He seemed surprized at the news.(彼はそのニュースを聞いて驚いたようだった)<分詞> He seemed to be in trouble.(彼は困っているようだった)<不定詞> They all appeared quite worn out.(彼らはみんな疲れきっているようだった)<分詞> She looks young for her age.(彼女は年の割に若く見える)<形容詞> |
(4) | A smell B(AがBの状態であることが感覚でわかる)---smell, taste, sound, feelなど This rose smells very sweet.(このバラはとてもよいにおいがする)<形容詞> Good medicine tastes bitter.(良薬口に苦し(諺)) His statement sounds reasonable.(彼の言うことはもっともらしく聞こえる)<形容詞> |
(5) | A weigh B(AがBの状態であることが計量でわかる)---weigh, measure, numberなど He weighs 80 kilograms.(彼は体重80kgだ)<名詞> This stick measures three feet.(この棒は長さは3フィートです)<名詞> |
2-3-2-2. become型(ある状態から他の状態へ変化する)
(1) | A become B(AがBになる)---become, grow, get, turn, makeなど He became a great statesman.(彼は立派な政治家になった)<名詞> You will soon grow taller than your mother.(あなたは間もなくお母さんより背が高くなるでしょう)<形容詞> The days are getting longer and longer.(日がだんだん長くなってきた)<形容詞> |
---|---|
(2) | A come B(AがBの状態になる)---come, go, run, fallなど Some day one of your dreams will come true.(いつかあなたの夢の一つが実現されるでしょう)<形容詞> Galileo went blind in his old age.(ガリレオは年を取って盲目になった)<形容詞> He finally fell sick.(彼はとうとう病気になった)<形容詞> |
(3) | A prove B(AがBの状態であることがわかる)---prove, turn outなど The rumor proved (to be) true.(そのうわさは本当だとわかった)<不定詞 or 形容詞> |
参考 第2文型のいろいろ
(1) | It(仮主語) is B(C) A(真主語)(=A is B) 主語が長い場合には、Itを仮主語として、真主語をあとにまわす。 It is very important to keep one's promise.(約束を守ることはとても大切なことです)<不定詞が真主語> It's nice seeing you again.(またお目にかかれてうれしいです)<動名詞が真主語> It was pity that you could not come.(あなたが来られなかったのは残念だった)<that節が真主語> It is a mystery how he got into the room.(彼がどうしてその部屋へ入ったかは謎です)<疑問詞に導かれる節が真主語> |
---|---|
(2) | It(仮主語) seems B(C) A(真主語)(=A seems B) It seems impossible that we will win the game.(我々が試合に勝つのは不可能のように思える)<that節が真主語> It seems good to me to do so.(私にはそうするのがいいように思える)<不定詞が真主語> |
(3) | その他die(〜のうちに死ぬ), meet(〜として会う)など He died young.= He was young when he died.(彼は若死にした) We met enemies, but parted friends. = We were enemies when we met, but friends when we parted.(敵として会い、友として別れる) |
2-4. 第3文型 S+V+O(ーは〜を…する)
第3文型の動詞は完全他動詞で目的語を1つとる。
2-4-1. 目的語になるもの
目的語になるものは名詞・代名詞のほか、名詞の働きをする句・節である。
1 | 名詞 | Please send this letter by special delivery.(この手紙を速達で出してください) |
---|---|---|
2 | 代名詞 | I'll be expecting you next Sunday.(今度の日曜日にお待ちしています) |
3 | 不定詞 | I intend to leave on the first of May.(私は5月1日に出発するつもりです) |
4 | 動名詞 | We enjoyed watching a baseball game.(野球の試合を観戦した) |
5 | 疑問詞+to不定詞 | I did not know what to say.(何と言ったらよいかわからなかった) |
6 | whether+to不定詞 | I don't know whether to go or stay.(私は行くべきか、とどまるべきかわからない) | 7 | 名詞節 | I believe that he is innocent.(彼は無罪だ私は信じています) Do you know where he lives?(彼がどこに住んでいるのおか知っていますか) I will do what I can.(私にできることは何でもやります) |
注)1. She called on me.(=She visited me)(彼女は私を訪問した)やI am looking for my wallet.(私は財布を捜しているのです)のような場合には、「自動詞+前置詞」型の連語call onやlook forを1つの他動詞とみなし、meやmy walletをその目的語として、これらの文を第3文型と考える。
2. He lived a happy life.(=He lived happily.)(彼は幸せに生きた)やI have fought a good fight.(=I have fought bravely.)のような文もあり、life, fightを同族目的語という。それぞれ動詞と同族または同形のものである。
参考 目的語の訳し方
第3文型の目的語は、日本語の「〜(ということ)を」にあたる場合が多いが、必ずしもそう訳せない場合もあるので注意しよう。
次の例文の訳を参考に、主語と目的語の関係を研究しておこう。
We climbed Mont Blanc last year.(私達は昨年モンブランに登った) |
He thanked me for my present.(彼は私に贈り物の御礼を言った) |
He married her last month.(彼は彼女と先月結婚した) |
Cats dislike dogs.(猫は犬が嫌いです) |
動名詞と不定詞の意味の違い
I like swimming.とI like to swim.のように、likeは目的語に動名詞でも不定詞でもとり得る。両者を同じ意味に用いる人もいるが、区別して用いる人もいる。
I like swimming, but I don't want to swim now. (私は水泳は好きですが、今は泳ぎたくありません)では、前のswimmingは時点を問題としない「水泳」一般の、後者のto swimは現時点での好き嫌いを問題にしている。
不定詞は、どちらかといえば、現時点または近い将来のことを表し、動名詞は時に関係なくその動作を抽象的に表すのに多く用いられる。
I intend to collect butterflies.(蝶を収集しようと思う) |
My hobby is collecting beetles.(私の趣味はカブトムシの収集です) |
2-5. 第4文型 S+V+IO+DO(ーは--に〜を…する)
第4文型の動詞は2つの目的語をとる完全他動詞で、これを特に授与動詞という。2つの目的語のうち、「〜に」にあたる語を間接目的語(Indirect Object), 「〜を」にあたる語を直接目的語(Direct Object)という。間接目的語は「人」、直接目的語は「物」であることが多い。
2-5-1. 間接目的語(IO)と直接目的語(DO)の語順
この文型ではS+V+IO+DOの語順が普通であるが、次のような場合にIOとDOの位置が変わることがある。この場合にはIOだったものの前に前置詞が必要である。
2-5-1-1. 修飾語句などがついて、間接目的語が長い場合
I sent a Xmas present to my uncle who lived in America.(アメリカにいるおじさんにクリスマスプレゼントを送った) |
2-5-1-2. 間接目的語を強調したい場合
Father bought a dress for me and a laptop for my brother.(父は私にドレスを、弟にはノートPCを買ってくれた) |
2-5-1-3. 直接目的語がitのように短い場合
He gave it to me.(彼は私にそれをくれた) |
以上のように、IOとDOの語順を変えると、前置詞+IOの部分は修飾語(副詞句)になるから、第4文型から第3文型に変わることになる。
He showed me his album.(第4文型) |
He showed his album to me.(第3文型) |
2-5-2. 授与動詞の種類
この文型に使われる主な動詞を、IOをDOのあとにまわしたときの前置詞によって分類すると次のようになる。
2-5-2-1. toをとるもの→S+V+O+to〜
このグループに属する動詞(授与動詞の中で最も多い):
bring, give, hand, lend, offer, owe, pass, pay, promise, read, sell, send, show, teach, tell, throw, writeなど |
He gave me a nice camera.→He gave a nice camera to me.(彼は私にすてきなカメラをくれた) |
She sent me a long letter.→She sent a long letter to me.(彼女は私に長い手紙をよこした) |
Mother told me an interesting story.→Mother told an interesting story to me.(母は私に面白い話を聞かせてくれた) |
2-5-2-2. forをとるもの→S+V+O+for〜
このグループに属する動詞:
buy, choose, cook, find, get, leave, make, order, play, singなど |
He bought his only son a new car.→He bought a new car for his only son.(彼は私にすてきなカメラをくれた) |
She made her daughter a new dress.→She made a new dress for her daughter.(彼女は娘に新しい洋服を作ってやった) |
Mother told me an interesting story.→Mother told an interesting story to me.(母は私に面白い話を聞かせてくれた) |
参考 toとforの使い分け:toが「〜に」という「方向」を示すのに対して、forは「〜のために」という「利益、恩恵など」を示すことを考えると、どのような動詞にtoが付き、どのような動詞にforが付くのか、だいたい見当がが付く。
2-5-2-3. ofをとるもの→S+V+O+of〜(askなど少数)
He asked me a favor.→ He asked a favor of me. |
2-5-2-4. IOとDOの語順を変えられないもの(save, spare, costなど)
This machine saves us a lot of trouble.(この機械を使うと、だいぶ手間が省ける) |
Can you spare me a few minutes?(数分、時間を割いていただけませんか) |
This dictionary cost me ten dollars.(この辞書は10ドルでした) |
2つの直接目的語をとる動詞
I envy you your good fortune.(私はあなたの運の良いのがうらやましい) この文は形式上は第4文型であるが、2つの目的語はいずれも直接目的語である。次のようにいずれの形もいえる。 → I envy you. I envy your good fortune. |
Forgive us our sins.(我らが罪を許したまえ) → Forgive us. Forgive our sins. |
Answer me this question.(この質問に答えなさい) →Answer me. Answer this question. |
2-5-3. 直接目的語になるもの
直接目的語には、第3文型の場合と同じく名詞になるほか、名詞の働きをする句や節がなる。
He taught me how to swim.(彼は私に泳ぎを教えてくれた)<名詞句> |
He told me that he would do his best.(彼は最善を尽くすと私に言った)<名詞節> |
2-6. 第5文型 S+V+O+C(ーは〜を--に…する)(ーは〜が--するのを…する)
次の2つの文を比較検討してみよう。
(a) | She made her daughter a new dress.(彼女は娘に新しいドレスを作ってやった) |
---|---|
(b) | She made her daughter her secretary.(彼女は娘を自分の秘書にした) |
(a)では、すでに学んだように、her daughterがIO、a new dressがDOであるが、(b)では「娘(daughter)を〜にする」というように、目的語を補足説明している。従ってこれはS+V+O+Cの第5文型になっている。第2文型の、主語を説明している補語を主格補語というのに対して、第5文型の目的語を説明している補語を目的格補語という。上の例文では(a) her daughter ≠ a new dress, (b) her daughter = her secretaryの関係が成り立つ。
2-6-1. 目的格補語になるもの
2-6-1-1. 名詞(句)(動詞:call, choose, elect, name, makeなど)
(a) | They all call him a fool.(彼らは皆、彼のことを馬鹿呼ばわりする) |
---|---|
(b) | We elected Mr. Taylor chairman of the commitee.(我々はテイラー氏を委員会の委員長に選んだ) |
(c) | We named our first son Ichiro.(最初の子供を一郎と名付けた) |
2-6-1-2. 形容詞(句)(動詞:believe, consider, feel, find, imagine, keep, leave, makeなど)
(a) | We believe him [to be] innocent.(我々は彼を無罪だと信じています) |
---|---|
(b) | I found the book very interesting.(その本は読んでみたらとても面白かった) |
(c) | You must always keep your nails clean.(爪はいつも清潔にしておかなければならない) | (d) | Make yourself at home, please.(どうぞ楽にしてください) |
注)(a)のbelieveのように、補語に形容詞またはto不定詞をとる動詞がある。ただし、不定詞がto beの時は省略されることが多い。
ビートルズの「I Want You (She's So Heavy)」にIt's driving me mad.という歌詞があります。
I Want You (She's So Heavy) | It's driving me mad, it's driving me mad |
2-6-1-3. 原形動詞(動詞:1. 知覚動詞→see, hearなど;2. 使役動詞→make, have, letなど)
(a) | I saw him go out alone.(彼が1人で出て行くのを見た) |
---|---|
(b) | The teacher made the pupil pronounce each word correctly.(先生はその生徒に各単語を正確に発音させた) |
(c) | I had him take my picture.(彼に写真を撮ってもらった) | (d) | Let me introduce Mr. Johnson to you.(ジョンソン氏をご紹介します) |
Cry Baby Cry | Make your mother sigh |
---|
2-6-1-4. 現在分詞(動詞:知覚動詞→see, hear, feel smellなど)
(a) | I saw him walking across the street.(彼が通りを横切っているところを見た) |
---|---|
(b) | I heard Mary singing in her room.(メアリーが部屋で歌っているのが聞こえた) |
(c) | I felt my heart beating wildly.(私は心臓が激しく鼓動しているのを感じた) |
2-6-1-5. 過去分詞(動詞:1. 使役動詞→have, get, letなど;2. 知覚動詞→see, hearなど)
(a) | I had my purse stolen in the crowded bus.(混んだバスの中でハンドバッグを盗まれた) |
---|---|
(b) | I must get my watch fixed.(時計を直してもらわなければならない) |
(c) | Didn't you hear your name called?.(あなたの名前が呼ばれるのが聞こえませんでしたか) |
注)①知覚動詞は2-6-1-3.のように補語に原形をとる場合と、2-6-1-4.のように現在分詞をとる場合があるが、次のような相違がある。
a) I saw him walk across the street.
b) I saw him walking across the street.
a)では横切る動作を始めから終わりまで見ていた感じの文であり、b)では横切る動作の途中を見た感じの文である。またb)の文のほうが描写がいきいきしていて、実際にその光景を見ているという感じがある。
②第5文型では、目的語=目的格補語であることは前に述べたが、動詞が使役動詞、知覚動詞などの場合には、この目的語(O)と補語(C)が「主語(S')+動詞(V')」の関係を持つ。
S + V + O + C (S')+(V') |
したがって、このS'・V'の関係によって補語の形が決まる。
能動の意味の時、Cは動詞(V')の原形または現在分詞
受動の意味の時、Cは動詞(V')の過去分詞
I had him take my picture.(He took my picture.) I had my bag stolen.(My bag was stolen.) |
第5文型のいろいろ
1 | C=前置詞+(代)名詞(やや文語的) I thought this book of no importance.(=unimportant)(私はこの本は重要ではないと思った) He set her heart at ease.(彼は彼女を安心させた) |
---|---|
2 | C=節 I found the bicycle as I had left it on the road a week before.(私が1週間前に道路に置いたままにしていたその自転車を見つけた) I have made him what he is now.(私が彼を今日のように(成功)させてやった) |
3 | S+V+it(仮目的語)+C+〜. 目的語が名詞句や名詞節で長い時に、この構文では多くの場合、仮目的語のitを用いる。 (a) I think it better for you to stay home.(君は家にいた方がよいと思う)<不定詞> この文では、形式目的語itがto stay homeという真の目的語を受けている。 (b) She thought it foolish to spending money on expensive shoes.(彼女は高価な靴にお金を使うのはばかばかしいと思った)<動名詞> (c) I think it natural that he should get angry.(彼が怒るのは当然と思う)<名詞節> |
1動詞1文型ではない
たいていの動詞は2つまたはそれ以上の文型に用いられる。したがって、実際に英文に対する時には、必ずその文型を確かめる習慣をつけよう。
feel, find, grow, make, turnのようなやさしい動詞が意外と多くの文型に用いられる。文型と、文型による動詞の意味の違いを把握する必要がある。例をいくつか示す。
1 | God made heaven and earth.(神が天地を創られた)<S+V+O> |
---|---|
2 | Two and two make four.(2+2=4)<S+V+C> |
3 | Mother made me a new blouse.(母が私に新しいブラウスを作ってくれた)<S+V+IO+DO> |
4 | The drug made me sleepy.(その薬で眠くなった)<S+V+O+C> |
次は文の種類について見てみましょう。