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ビタミンとはどんなものか

Vitamin



ビタミンという言葉は一般人でもよく耳にします。最初は生体に必要なアミン(amine, 一般式R−NH2などで表される)であると考えられていました。それで、Vitamine(= vital amine)、すなわち、「生命に必要なアミン」と名付けられました。しかし、ビタミンの中にはビタミンC(アスコルビン酸)のように窒素原子N、すなわちアミノ基(−NH2)を含まないものもあるので、語尾のeを削除してVitaminとなったといわれています。ビタミンの名称は発見された順番にA, B, C, … とつけられたので、化学構造上、共通性はありません。つまり、系統的に関連づけられるわけではないので、覚えるならば個別に覚えるしかないわけです。

ビタミンとは、三大栄養素である脂質、炭水化物、タンパク質のほかに、さらに2種類、無機質(ミネラル)と併せて、少量だけれども必要な特殊な物質に該当します。なので、ビタミンは糖質、脂質、タンパク質、ミネラルと並び五大栄養素の1つとして数えられます。ビタミンはヒトの体内では合成できないために、何としても外部から摂取しなくてはならない物質です。加工食品でない自然の形の食物の形で摂るのが理想的ですが、不足がちなビタミンはサプリメントとして摂らなければならない場合もあるでしょう。何としても摂取しなくてはならないという意味においては、必須アミノ酸の場合と同様です。ちなみに、ホルモンとビタミンの違いも、体の中で作れるか作れないかです。ホルモンの場合は体内で作れます。すなわち、ビタミンもホルモンも有機物ですが、体内で作れるのはホルモン、体内で作れない、あるいは作れるけれども量が足りないのがビタミンといえます。

ビタミンは、ビタミンA, ビタミンD, ビタミンEなどの脂溶性ビタミン(いいかえると水に溶けない、または溶けにくいビタミン)と、ビタミンB1, ビタミンCなどの水溶性ビタミンに分けられます。脂溶性ビタミンは酸には不安定で、アルカリには比較的安定です。逆に、水溶性ビタミンは酸には安定で、アルカリには不安定です。ビタミンCなどの水溶性ビタミンは過剰に摂り過ぎても必要量以上は尿として迅速に排出されてしまいます。なので、みかんを少々食べ過ぎてもさほど影響はありません。つまり、一般には過剰に摂取しても意味がありません。しかし、脂溶性のビタミンの場合は水から嫌われているので、体内の疎水的な(親油的な)環境の中、すなわち脂肪の中に残留して過敏症を引き起こすこともあるといわれています。そのため、ビタミンA, ビタミンD, ビタミンE, ビタミンKでは上限摂取量が定められています。

各種ビタミンの不足や過剰摂取によって、そのビタミン特有の症状が出ます。たとえば、ビタミンAの不足により夜盲症や、江戸時代の殿様のように脚気にかかったり、ビタミンB2やビタミンB6の不足によって口内炎などにかかったり、ビタミンDの不足によりカルシウム代謝に支障を来したりなどです。これらは食料に含まれているので、やはり、サプリメントより、バランスのよい日常の自然の食事から摂ることを心掛けるのが一番ですね。






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