必須アミノ酸は外から摂取しなければならないアミノ酸
Essential Amino Acids
必須アミノ酸とは、ヒトなどの体内で十分な量を合成できないため、外部から栄養分として摂り入れなければならないα−アミノ酸のことをいいます。何としても摂取しなくてはならないという意味においては、ビタミンやミネラルの場合と同様です。必須アミノ酸は必要アミノ酸とか不可欠アミノ酸とも言います。その逆は非必須アミノ酸となります。
ヒトでは、一般にトリプトファンTrp, リシン(リジン)Lys, メチオニンMet, フェニルアラニンPhe, トレオニンThr, バリンVal, ロイシンLeu, イソロイシンIle, ヒスチジンHisの9種類が必須アミノ酸とされています。ヒスチジンは乳幼児には必須アミノ酸とされていましたが、現在では成人にとっても必須アミノ酸とされています。
必須アミノ酸は全種類をバランスよく摂取しないと有効利用されないといわれています。
ちなみに動物の必須アミノ酸を見てみると、ネコや魚にはタウリン(リポビタンDのCMでお馴染みの名前ですね)を合成する酵素の活性が極めて低いため、タウリンも必須栄養素となっているそうです。なので、人の必須アミノ酸9種にアルギニンArgを加えた10種とタウリンが必須アミノ酸です。ちなみにタウリンは水溶性ですので、過剰摂取しても余った分は尿として出てきます。リポビタンDを飲んだ後のおしっこは黄色いですよw。
トリでは、人の必須アミノ酸9種にグリシンGlyを加えた10種が必須アミノ酸だそうです。おもしろいですね。肉を熟成するとおいしくなるのは、タンパク質のペプチド結合が一部分解して、旨味成分のグリシンGly, アラニンAla, グルタミン酸Glu, アスパラギン酸Aspなどが遊離するからだといわれています。
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