飼育1392日の1匹目のスッポンが産んだ未成熟卵

↑上のアイキャッチ画像は2022年7月21日の夕方に撮影した飼育1392日の1匹目のスッポンが産んだ未成熟卵。いちばん下が午前中に産んだ1個、それ以外は正午過ぎに産んだもの(写真の下の1個は産んでから7時間以上経過、写真の上半分の5〜6個は産んでから5時間以上経過)(2022年7月21日17:30撮影)

2018年9月28日に水のなくなった用水路で保護した赤ちゃんスッポン「シゲオ♀」が2022年7月21日で飼育1392日になりました。あと68日で飼育4年になります。そのメスのスッポンが初めて卵を産みましたが、未成熟卵でした。無精卵の環境なのですが、せめて殻はしっかりしたものであってほしかったと思いました。最初の1個が出てきているのに気付いた時は卵なのかわからなくて戸惑いました。しかし、その2時間後ぐらいにけっこうたくさんの白い柔らかいものを産んでいました。それで産卵したんだとわかりました。産卵ではない可能性としては「脱直腸」に関係する症状があったのですが、その関係ではなくてほっとしました。(一見ヨークサック(卵嚢)のようにも見えますが、それはありえません)

脱直腸

実は6月27日(月)の夕方に水替えをしている時に、魚の浮き袋のようなものがお尻から出ているのに気付きました。けっこう大きくて、人間の手の親指と人差し指の先で円を作った大きさくらいはありました。慌てて掛かりつけの動物病院に電話したのですが、もう診療時間が終わりだということで、翌日の朝に来てくださいということでした。出てきた部分を乾かさないようにとのことだったので、それを守ってきれいな水を心掛けながら翌日の朝まで過ごさせました。

スッポン動物病院の玄関先で待っている時に撮影したシゲオの尻尾の部分。尻尾は裏返しになった直腸に隠れてしまって見えません。甲羅(背甲)が逆ハート型になっているのは、飼育1年経たない頃にストレスによると思われる自傷行為で甲羅の最後部と尻尾を噛んでしまって損傷したためです。背甲の最後部が削れてしまったため甲長測定時は0.5cmほど足してきれいなカーブをイメージして補正しています。(2022年6月28日8:37撮影)

スッポンの直腸尻尾のある部分を拡大。気泡がたくさん付いています。(2022年6月28日8:37撮影)

スッポン病院に入る直前のシゲオの様子。(2022年6月28日8:38撮影)

スッポンの直腸尻尾のある部分を拡大。8:40から受診受付なので入る寸前に撮影。きっと治る、大したことではないはず、大事に至りませんようにと祈るような気持ちでした。(2022年6月28日8:38撮影)

そして翌朝の朝一番で受診した結果、「脱直腸」という診断でした。処置として「ヒビクス軟膏」という薬を塗って中に引っ込めて出口を仮縫いするという処置を受けました。引っ込んだ状態で様子を見たら出てきてしまったということで、仮縫いしたとのこと。浮腫もあるので1週間ぐらい様子を見ればそれも治まるだろうとのことした。それで1週間後に来院してもらって抜糸すると言われました。でも、また出てくることもありえるので、家で再発した場合を想定して「ヒビクス軟膏」を1本処方してもらいました。この薬は先生によると元々犬猫用の皮膚疾患治療剤だそうですが、今回スッポンに用いているとのこと。指につけてベトベトに塗ってもかまわないとのこと。ただ、出てきた腸は壊死するといけないので絶対に乾燥させないように注意するように言われました。

スッポンの直腸仮縫いしてあるシゲオの総排泄口を上から撮った写真。糸は黒色です。(2022年7月2日17:18撮影)

スッポンの直腸尻尾の部分を拡大。(2022年7月2日17:18撮影)

スッポンの直腸仮縫いしてあるシゲオの総排泄口を横から撮った写真。プラスチック製の衣装ケースの側壁を通して撮影しているので写真は少し白っぽくなっています。ふんは縫ってあるところの隙間から出てくることができます。ただ、一時的に溜まっていることになると思います。繊維質のものが詰まるといけないと思って抜糸まではふんが粉末になる市販の加工餌を与えるようにしています。(2022年7月2日17:20撮影)

スッポンの直腸仮縫いしてある部分を拡大。3日後に抜糸です。(2022年7月2日17:20撮影)

この抜糸までの1週間の中でも朝にひどく水が白濁していたことがありましたが、今思うと、それも未成熟卵に関する濁りだったのではないかという気がします。その後、抜糸してからこれまで脱直腸の再発はありませんが、その脱直腸もお腹の中に卵を持っていてパンパンになっていたことが関係しているように思います。それから約1ヶ月後についに産卵できました。これまで餌を食べたり食べなかったり、暴れたり落ち着いていたりという波を繰り返してきましたが、やっと楽になったのではないかと思い、一安心です。

卵を持っていてお腹がパンパンになっている状態と脱直腸との因果関係

掛かりつけの動物病院の獣医さんに「今回の脱直腸はメスであることと関係あるでしょうか」と訊いてみました。回答としては「関係ないとはいえないと思います。レントゲンを撮って卵の状態とか調べてみることも必要になるかもしれません」ということでした。私がシゲオを触った感じでは春になって体高が高くなったと(太ったと)感じていました。そういうお腹に圧がかかった状態でお尻の近くの甲羅を手で持った時に直腸が出てきたように感じました。ですから、私の個人的見解では、卵をお腹に持った状態では甲羅に圧力がかかるような持ち方は避けたほうが良いということです。私はそれ以来、シゲオを持つ時には頭をこちらに向けた状態で両手でシゲオの両脇を抱えて持ち上げるようにしています。自分で想定してできるだけ無難な方法を選択しています。

以下に写真と動画を示します。最初の動画が初めて産んだ1個の卵をピンセットで確認している動画です。でも、この時わかったわけではなく、はっきり認識したのは2つ目の動画の時です。たくさんあったので、それが例えば「直腸がちぎれて出てきたのではないか」といった不安になった飼い主の荒唐無稽な考え方を否定してくれることになったからです。(不安になると疑心暗鬼になっていろいろな可能性を考えてしまいます)

未成熟卵を産んだ飼育1392日のメスのスッポン(2022年7月21日)

スッポン朝の水替え時にミスの中にあった卵のような白い柔らかいもの。水の中での自然な状態で横幅は1.5cmぐらいありました。(2022年7月21日9:32撮影)

スッポンピンセットで穴を広げてみました。(2022年7月21日9:32撮影)

スッポン水から出すと伸びます。(2022年7月21日9:32撮影)

スッポンこれは一体何なのでしょう。この時点では確証は持てませんでした。(2022年7月21日9:58撮影)

夕方の公園の桜の木(染井吉野)の木の上をチョウトンボがたくさん飛んでいました。(2022年7月21日10:06撮影)(2022年7月22日公開)

スッポンシゲオはまだ落ち着いてはいません。(2022年7月21日11:20撮影)

未成熟卵をさらに5個ぐらい産んだ飼育1392日のメスのスッポン(2022年7月21日)

スッポン昼過ぎにひどく水が白濁していました。何かおかしいと思ってよく見たら、正午頃に食べさせた豚レバーの小片(写真右側)と黒っぽいふん(写真右上)の他に、写真右下と左側に白っぽい物体があります。粉チーズみたいなものと丸い白いものです。未成熟の卵をたくさん産んだんだとわかりました。よって、午前中の1個の白いものも未成熟の卵だということがわかりました。(2022年7月21日12:26撮影)

昼過ぎにガラス水槽の中に沈んでいた白い物体をバスキング&シェルターの上にピンセットで挟んで載せてみました。飼育1392日のメスのスッポンの未成熟卵がさらに5個ぐらいありました。午前中の1個と併せると6個ぐらい産んだことになります。(2022年7月21日12:31撮影)(2022年7月22日公開)

スッポン左側に沈んでいる白いものを1個ずつバスキング&シェルターの上にピンセットで挟んで載せて撮った写真。丸くて柔らかい未成熟の卵だということがわかります。(2022年7月21日12:32撮影)

スッポン総排泄腔のところにもう1個あります。上から撮影。(2022年7月21日12:33撮影)

スッポンガラス水槽の側面から撮影。(2022年7月21日12:34撮影)

スッポン総排泄腔から離れたので、ピンセットで挟んでバスキング&シェルターの上に載せました。左上の端の1個がそれです。。(2022年7月21日12:37撮影)

スッポンその1個を接写しました。(2022年7月21日12:38撮影)

スッポンガラス水槽内の白いものをお菓子が入っていたプラスチック容器に取り出しました。(2022年7月21日12:44撮影)

スッポン午前中の1個(写真左側)と午後の5個〜6個(写真右側)。右側の写真の中の卵の数は小さいのもあってはっきりしませんので、5個〜6個ぐらいとしています。(2022年7月21日12:45撮影)

スッポンシゲオは落ち着きました。楽になったようです。食欲は一昨日ぐらいから出てきていましたし、今日の正午頃にも食べました。そして産みました。(2022年7月21日13:03撮影)

結果と考察(2022年7月21日現在)

ブヨブヨとした軟卵や、小さな不完全卵、卵の形を形成していない白い異物のような未完成卵を産卵する原因としては、前年から、または春先からの栄養補給が不十分で、各種の栄養が足りていないことなどが挙げられるようです。

つまり、体内で卵を生産するには、体内のカルシウム分をはじめとする栄養分を卵に移行する必要がある為、栄養・親の健康状態は抱卵個体にとって重要で、卵の生産数にも影響を与えると考えられているようです。

この子は体が弱いので何とか来年は硬い殻の卵を産めるように食餌の栄養バランスを考えなければならないと思いました。カルシウム不足だったのか、体調不良だったのか、今回の結果になった原因はわかりませんが、7月14日ぐらいに緑色のふんをしたこともあったので、このところ体調が良かったとは言えません。

2022年7月22日16:33現在、産卵はしていません。もう終わったなら一安心です。

もしかして産気づいている飼育1414日のスッポン(2022年8月12日)

スッポン水槽の中で全然落ち着かないのでソフトバスケットにヒートテックを敷いて、そこにシゲオを入れました。(2022年8月12日16:41撮影)

水槽の中で全然落ち着かないので白いソフトバスケットにヒートテックを敷いて、そこにシゲオを入れました。すると、後ろ足でヒートテックを蹴るような動きを見せました。飼育1414日のメスのスッポンなので、もしかしてまた産気づいているのかもしれません。(2022年8月12日16:42撮影)(2022年8月12日公開)

スッポン動画撮影をやめてから撮った写真。(2022年8月12日16:42撮影)

私が飼っている赤ちゃんスッポン5匹を除いた11匹のスッポンと1匹のニホンイシガメ(2022年11月18日)

私が飼っている赤ちゃんスッポン5匹を除いた11匹のスッポンと1匹のニホンイシガメを動画に収めました。私が2018年9月28日に初めて保護した赤ちゃんスッポン「シゲオ」は、病弱ですが4年生きています。この動画では1分4秒あたりから映っています。現在の甲長は17cmぐらいです。名前はシゲオですが♀です。(2022年11月18日10:59撮影)(2022年11月18日公開)

たらいの中で日光浴中に伸びを始めた飼育1685日目のメスのスッポン(2023年5月10日)

スッポンたらいの中で日光浴中の飼育1685日目のメスのスッポン。名前はシゲオ。私の最初のスッポンです。(2023年5月10日16:48撮影)

たらいの中で日光浴中に伸びを始めた飼育1685日目のメスのスッポンを動画に収めました。この動画の録画を始めた時にちょうど伸びを始めたところです。1分38秒あたりで動き始めて、体の方向を変えてまた伸びを始めました。私が初めて飼育したスッポンで、当時は赤ちゃんスッポンでしたので性別はわかりませんでしたが、シゲオと命名していたので、メスとわかった現在でもシゲオと呼んでいます。名前を呼んでスッポンに語りかけているので、今さら名前を変えるのは得策ではないと判断したからです。そのシゲオが2回目の伸びをしている途中で録画は止めました。その直後に撮影したのが次の写真です。(2023年5月10日16:52撮影)(2023年5月11日公開)

スッポン動画撮影を止めてすぐに撮影した写真。(2023年5月10日16:52撮影)

スッポン口を開けています。(2023年5月10日16:53撮影)

スッポン顔の部分を横から接写。(2023年5月10日16:55撮影)

スッポン伸びをしたままこちらを見ています。そろそろ動き出しそうです。(2023年5月10日16:57撮影)

卵を産んで食べた後の白濁した水の中の飼育1740日目のスッポン(2023年7月4日)

飼育1740日目のメスのスッポンがガラス水槽の中で卵を産んで食べていました。動画撮影を開始する前に卵黄を完食しました。動画撮影中は殻を食べようとして吐き出しているところが映っています。卵白が分散して水が白濁しています。昨年は未成熟卵でしたが、今年はしっかりとした殻になっていて安心しました。(2023年7月4日18:14撮影)(2023年7月5日公開)

飼育999日目と1740日目と1375日目の3匹のスッポンのそれぞれ際立った個性(2023年7月5日)

飼育1740日目のスッポンがこの動画の中の3匹のうち2番目に出てきます。仰向けにひっくり返る1匹です。4日前と1日前に卵を1個ずつ産んだにもかかわらず、けっこう元気です。安心しました。(2023年7月5日16:46撮影)(2023年7月5日公開)







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