このアイキャッチ画像はPixabayのフリー素材なので、私の車に飛び込んで来た野生の鹿♀ではありません。そもそも運転中の急な出来事で写真を撮るのは不可能です。
新年早々夜の道を走行中の車に鹿が左から飛び込んでぶつかった!
2023年1月4日の夜20:43頃に帰省先から国道328号を通ってUターン中、私の目の前に1頭のメスの鹿の横顔が現れました。そして車の左前方にぶつかりました。私はブレーキをかけることもできず、一瞬何が起こったのかわかりませんでした。そのまま数十メートル進んだ時、引き返して確認しようと思いました。道路の左側の植え込みと植え込みの間のところでバックして逆側の車線に入って数十メートル戻ってみると、1頭の鹿が横たわった感じの体勢で時計回りに回転していました。メスの鹿が山の中から人里に出て来ていたようです。そこから200メートルほど先に車を停められるスペースがあったので、そこに一旦停止して、20:46頃に実家に電話しました。そのあと弟に電話したところ、帰ってくるように言われました。
帰宅してから21:00に損保ジャパンに事故の報告をしました。いろいろな質問に答えたのちに、「車両保険が使えるかなどについては明日担当者から連絡があります」ということでした。警察に連絡して現場検証を受けた方がいいか質問したところ、「それが必要かどうかは警察に電話して訊いてみてください」と言われました。そこで21:12に地元の警察署に電話しました(110番ではなく、普通の電話番号でかけました)。
警察の方が電話に出たので、鹿とぶつかって車を破損した旨を伝えました。自宅に戻っていることを伝えたので、自宅の住所を訊かれた後、「今からパトカーで自宅の方に行くので、近くの道路に出ていて誘導してください」と言われました。10分後ぐらいにパトカーがサイレンの音も鳴らさず車の上の赤いライトも灯さず来ました。男女各1名の警察官でした。庭に案内して、事故に遭った車を見せて、車検証や免許証などを見せて、いろいろ質問を受けました。女性警察官が質問をしながら調書を作成しました。「動物がぶつかっても現場検証を受けないといけないのですか」と質問したところ、「事故証明がないと保険も使えません」と言われ、「本来は現場から電話して、そこで現場検証を受ける、たとえ自損であっても事故は事故なので、事故証明が必要かどうかにかかわらず必ず連絡して現場検証を受けなければならないです。でも、知らない人がけっこういるんです」と言われました。損保ジャパンの担当者からも「必ず警察に連絡してください」というようなニュアンスは感じられなかったので、私の場合はぶつかってそのまま隣県まで帰ってしまわなくてよかったと心から思いました。実家に電話して一旦帰って本当に良かったと思いました。調書の作成が進み、事故現場はどこかというのを警官のスマホのGoogleマップで確認することになった時に、さすがに暗かったので正確な場所がわからなかったため、「これから現場に行きましょうか」と提案したところ、「本来なら現場から連絡すべきでした」と言われました。現場に自分の車を先頭に、パトカーがあとからついてくる形で出発しました。
もしかしたら鹿が死んでいるかもしれないし、現場はすぐにわかるだろうと思っていたのですが、鹿の姿はありませんでした。もう山に帰って行ったようです。私はほっとしました。生きていてほしいと思いました。でも正確な場所がわかりませんでした。だいたいこの辺りかなという場所で止まって、警察官にたぶんこの辺りだと思うのですが、正確にはわかりませんと伝えました。警官はこの辺りということで処理しますとのことで、調書の作成は終わったようでした。そこで警官とは別れて実家に帰りました。その日は泊まって翌日Uターンすることにしました。
翌日5日の朝9:29頃、損保ジャパンの事故担当係の女性から電話がかかってきました。結論から言うと私の保険は動物とぶつかった場合は使えないとのことでした。しかし、使ったら使ったで等級は下がるし、それに伴って保険料は上がるので使わないつもりでした。なのではっきりしてよかったです。
以下にぶつかられた車と翌日の現場の写真を残しておきます。
鹿がぶつかってから2分後に撮影したFITの左側のフロントバンパー。(2023年1月4日20:45撮影)
鹿がぶつかった翌日の朝のFITのフロントバンパーとフロントフェンダー。(1枚目/8枚)(2023年1月5日9:04撮影)
鹿がぶつかった翌日の朝のFITのフロントバンパー。(2枚目/8枚)(2023年1月5日9:04撮影)
鹿がぶつかった翌日の朝のFITのフロントバンパー。鹿の毛が挟まっています。(3枚目/8枚)(2023年1月5日9:04撮影)
鹿がぶつかった翌日の朝のFITのフロントバンパー。(4枚目/8枚)(2023年1月5日9:04撮影)
鹿がぶつかった翌日の朝のFITのフロントバンパーとフロントグリルの間に鹿の毛が挟まっています。(5枚目/8枚)(2023年1月5日9:04撮影)
鹿がぶつかった翌日の朝のFITのボンネットが凹んで塗装が剥がれています。(6枚目/8枚)(2023年1月5日9:04撮影)
鹿がぶつかった翌日の朝のFITのフロントバンパーとフロントグリルとボンネットを正面から撮影。(7枚目/8枚)(2023年1月5日9:05撮影)
鹿がぶつかった翌日の朝のFITのフロントバンパーとフロントフェンダーを横から撮影。(8枚目/8枚)(2023年1月5日9:05撮影)
鹿とぶつかった国道328号線の現場の歩道。山側でなく、道路を渡って田んぼ側にいました。ここからいきなり飛び込んできました。(1枚目/2枚)(2023年1月5日14:20撮影)
鹿とぶつかった国道328号線の現場付近(2枚目/2枚)(2023年1月5日14:20撮影)
鹿がぶつかった場所の国道の右側が孟宗竹が生えた山になっていて、そこの茶畑の端に獣道ができています。鹿はそこから下りてきていた模様(1枚目/2枚)(2023年1月5日14:21撮影)
鹿が国道に下りて来たと思われる獣道を近くから撮影(2枚目/2枚)(2023年1月5日14:21撮影)
鹿はなぜ飛び込んで来たのか
鹿はなぜ夜の車に飛び込んで来たのでしょうか。猫がよく車に飛び込んでくることは知られていますが、鹿も基本的に同じようです。鹿に限らず、猫やハクビシンなどの夜目(よめ)がきく動物の目の神経細胞には、微弱な光にも感じやすい「桿状体」というものが備わっています。そのため、光線の強さに応じて瞳孔を自由に開閉でき、夜でも物体を見る事が出来ます。しかしながらこの桿状体があるがために夜道で突然車のヘッドライトの光に照らされると、目の機能がついていけず、どちらに動いてよいのか分からなくなるようです。その結果、その場に立ちつくしてしまうのは猫でよく見る光景です。中には車に飛び込んで来て轢かれるのもいます。人の場合は夜目ではないので少し異なるようです。人は瞬時に光の強弱を判断して最適化させることが出来ます。強いライトに照らされると一瞬見えなくなりますが、すぐに調節して順応できます。野生動物はそれに時間がかかるので、どうしていいかわからずにパニックになって、中には車に飛び込んでしまうのもいるようです。
どうすれば避けられたのか
夜道で前方の少し離れたところに鹿が見えていたら車を減速してゆっくりと通過したりできたでしょうが、今回のように暗闇から突然鹿の右半分の顔が目の前に現れた場合は、もうどうしようもありません。急ブレーキを踏むことさえできませんでした。結論として今回のようなケースは「どうしようもない」と思います。運です。
車の修理に関するまとめ
たとえ自身事故で修理に保険を使うつもりがなくても警察に必ず連絡して現場検証を受けましょう。事故は事故なのでということでした。修理に保険を使うかどうかについては、修理の見積もり額と保険を使った場合の保険料率の上がり具合などを天秤にかけて判断した方が良さそうです。私のように動物とぶつかった場合をカバーしていなくて保険金支払い対象外だった場合は何も迷う余地はありませんが、修理費を保険から出せる場合でも、後々の保険料が上がってしまうことを考慮して使うか使わないか判断した方が良さそうです(3年契約の場合は単年契約の場合より若干お得ではあるようですが等級が下がることは確実です)。私の場合は修理の見積額は13.5万ぐらいでしたので、もし保険が適用できたとしても使わなかったかもしれません。
ちなみに修理は1月7日にメーカーの工場に見積もりを出してもらい、13万5千円ぐらいであることがわかりました。1月10日だったら代車が用意できるとのことだったので、10日の15時過ぎに工場に車を預けました。現在混み合っているので10日ぐらいかかるかもしれないとのことでしたが、代車があるので10日ぐらいならほとんど問題ありません。ガソリンは残量メーターの最初の表示と同じにして戻してくださいと言われました。それから、代車は車両保険には入っていないので事故をしたら修理費は自己負担と言われました。それはあまり乗り回さないので大丈夫だと思います。修理が完了したら追加で記述する予定です。
車の修理は1週間で完了!鹿のせいで135,000円支払いも一体誰得の結果!?
2023年1月17日の正午前にディーラーから電話がありました。修理が終わったとのこと。午後から代車に3リットル補給して、午後3時頃に返却しました。そして、修理代を支払って領収書をもらって帰宅しました。車の燃料の表示がEmpty表示になっていたので、帰る途中で1,000円分のガソリンをENEOSのセルフで給油しました。6リットルちょっと入りましたが、まだEmpty表示(ガソリンスタンドの給油機の形の黄色ランプ)は消えませんでした。しかし、給油した後にレシートに続いてクーポンが出てきました。15日に給油すると次回給油時に1リットルあたり5円引きのクーポンがもらえるようです。今日は17日だったけれども15〜17日となっていたのでぎりぎりOKだったようです。そういう意味では少しだけラッキーでした。でも、今回、鹿に135,000円払ったようなもので、車は傷んだだけで一体誰得だったのでしょうか。鹿さえ出てこなかったらこんなことにはなっていなくて、135,000円もあったらもっと別の有益な使途があったでしょうに。あまり深く考えないようにしたいと思います。