日齢1046日のスッポンの腹甲の細菌性皮膚炎が完治するまでのプロセス

↑上のアイキャッチ画像は日齢1048日のスッポン「ペンタ」の腹甲の写真。動物病院に連れて行く前の状態を撮影。このあと病院で診てもらった結果は「細菌性皮膚炎」で、抗生物質を1日おきに7回分経口投与するように処方されました。(2022年8月12日9:41撮影)

2019年9月29日未明に孵化した7匹のスッポン(CH種)のうち現在生きているのは5匹です。甲長は18cmから5.8cmまで大きく開いてしまいましたが、5匹は元気に育っています。その5匹のうち、最も健康優良児と思っていた甲長18cmの「ペンタ」の腹甲に異常が見られました。日齢1046日目の8月10日に気づいたのですが、テラマイシンとポビドンヨードを塗って様子を見ていました。そして、盆休みで病院が休みになる前に掛かりつけの動物病院に診てもらうために、日齢1048日目の8月12日に受診しました。診断結果は「細菌性皮膚炎」でした。抗生物質の錠剤(半月の形に割ってある錠剤で1回分)を1日おきに(48時間ごとに)経口投与するように7回分(つまり2週間分)処方されました。以下にその治療プロセスを示します。

日齢1046日のスッポン「ペンタ」の腹甲の赤い斑点(2022年8月10日)

スッポン
日齢1046日のスッポン「ペンタ」の腹甲に赤い斑点ができていました。(2022年8月10日15:59撮影)

日齢1048日のスッポン「ペンタ」の腹甲の赤い斑点(2022年8月12日)

スッポン
テラマイシン軟膏とポビドンヨードうがい薬で様子を見ながら2日経過した時点での「ペンタ」の腹甲の赤い斑点。(2022年8月12日9:41撮影)

腹甲の赤い斑点の状態を2日前と比較(2022年8月12日)

スッポン
テラマイシン軟膏とポビドンヨードで様子を見ながら2日経過しましたが、動物病院で診てもらった方が良いと判断しました。腹甲の赤い斑点の2日前との比較。左が2つ前の写真(2022年8月10日15:59撮影)で、右が1つ前の写真(2022年8月12日9:41撮影)。(2022年8月12日9:44作成)

ポビドンヨードをつける前とつけた後の比較(2022年8月12日)

スッポン
ポビドンヨードうがい薬の原液を腹甲に塗布すると患部が染まりました。右足の近くの大きい斑以外に、腹甲の上部の写真の左右と右側の点の下にも小さく染まった点があるのがわかります。こういう細かい点の患部を全部見つけるのは困難かもしれないので、そういう意味では内服薬も併用した方が無難なのかもしれません。(2022年8月12日10:05作成)

動物病院に連れて行って受診(2022年8月12日)

水槽ではなく白いソフトバスケットに入れて水なしで行きつけの動物病院に連れて行きました。着いてから白いソフトバスケットの内部に血が付いていました。水に入れて行っていたら出血には気づかなかったと思われます。出血した箇所はみご後ろ足の付け根付近の腹甲の赤いところです。このことは結果的に獣医師の診断を助けたと思われます。診断結果は「細菌性皮膚炎」で、塗り薬はこれまで通りテラマイシン軟膏とポビドンヨードうがい薬で良いとのことでした。ただ、内部からも治療した方が良いということで、抗生物質の注射と経口投与の選択肢を提示されました。注射は3日に1回打ちに来なければならないとのことでしたが、それがなくても私の選択は経口投与一択でした。この「ペンタ」は餌をピンセットで食べてくれるからサケの刺身に包んで食べさせればきっとうまくいくと思ったからです。それに、正直なところ注射は怖いです。過去に幼体2匹が注射の治療法選択で残念な結果になってしまったからです。注射ではなく経口投与の方を選択して完治したことがありますが、その薬は食欲不振になるという副作用がありましたので、薄氷を踏むような気持ちで経口投与しましたが、残念ながら食欲不振になり衰弱して残念な結果になってしまったこともあります。今回の薬で食欲がなくなるか獣医師に尋ねたところ、たまにあるけれど普通は大丈夫でしょうとのことでした。実際に与えてみて、そのような事態には今のところ陥っていません。次の動画はペンタが薬を包んだサケの刺身を食べるところが映っています。

スッポン
処方された抗生物質。1日おきに1個を経口投与します。私の場合はサケの刺身にキッチンバサミで切れ目を入れてそこに挟んで与えます。(2022年8月12日13:35撮影)

スッポン
半月状になっている錠剤が7個入っています。この錠剤は崩れやすいので1回分がわからなくなるので取り扱い・保存法に注意が必要だということが1週間後にわかりました。(2022年8月12日13:35撮影)

日齢1052日のスッポン「ペンタ」に抗生物質の錠剤をサケ切り身に挟んで経口投与(2022年8月16日)

日齢1052日の5匹の中で一番大きいスッポン(現在の甲長18cm)の腹部に赤い細菌性皮膚炎が小さいですができています。そのスッポンに動物病院で処方された抗生物質の錠剤を経口投与する時の様子を動画に収めました。宮城県産の銀鮭の刺身ブロックをキッチンバサミで一口サイズに切って、1つの面にキッチンバサミで切り目を入れて、そこにピンセットで抗生物質の錠剤を挟み込みました。それをガラス水槽内のスッポンに与えると、一瞬で飲み込みました。この動画の撮影を終えてから、同じぐらいの大きさの切り身をさらに3〜4切れ与えました。慣れていないスッポンでは難しいと思われます。8月12日からテラマイシン軟膏とポビドンヨード製剤の塗布とこの抗生物質の錠剤の経口投与で治療しています。この内服薬は48時間おきに投与で7回分(つまり2週間分)処方されましたが、今日8月16日で3回目です。(2022年8月16日13:25撮影)(2022年8月16日公開)

8月12日と8月13日と8月18日の細菌性皮膚炎の部位の比較(2022年8月18日)

スッポン
2022年8月12日9:41撮影
スッポン
2022年8月13日18:10撮影
スッポン
2022年8月18日12:29撮影

8月19日以降の細菌性皮膚炎の部位の比較(2022年8月19日〜20日)

スッポン
2022年8月19日9:33撮影
スッポン
2022年8月19日16:46撮影(ポビドンヨード塗布後すぐに水で洗浄して撮影)
スッポン
2022年8月20日9:16撮影(ポビドンヨード塗布前)

8月21日以降の細菌性皮膚炎の部位の比較(2022年8月21日〜23日)

スッポン
2022年8月21日9:32撮影(ポビドンヨード塗布前)
スッポン
2022年8月22日8:53撮影(ポビドンヨードによる染色なし)
スッポン
2022年8月23日8:41撮影(ポビドンヨードによる染色なし)

赤い部分が小さくなってきていることが見て取れます。快方に向かっているようでほっとしています。薬は8月18日夕方現在、あと3回分残っています(1日おきに13:45頃に投与すれば2日に1回になります)。しかし、治ったらもう飲ませなくても良いと言われています。

日齢1056日のスッポンへの抗生物質の錠剤の経口投与:2日に1回で7回投与の5回目(2022年8月20日)

日齢1056日のスッポンへ抗生物質の錠剤の5回目の経口投与を行いました。処方された日から8日経過し、錠剤が崩れてきたので、1回分に相当する量を目分量で集めて、あらかじめ切れ目を入れておいたサケの刺身に挟み込み、ガラス水槽内のスッポンにピンセットで与えました。今日も1回で飲み込んで、「まだないの〜」と催促していました。薬は2日に1回で7回分処方されているので、あと2回は残っている割れた錠剤と粉末を目分量で2等分して与えることになります。錠剤が簡単に割れるのは予想外でした。(2022年8月20日12:51撮影)(2022年8月20日公開)

8月24日以降の細菌性皮膚炎の部位の比較(2022年8月24日〜26日)

スッポン
2022年8月24日8:31撮影(ポビドンヨード塗布前)
スッポン
2022年8月25日8:49撮影(ポビドンヨード塗布前)
スッポン
2022年8月26日8:39撮影(8月12日からちょうど2週間でまだ赤色は消えていない)

8月27日以降の細菌性皮膚炎の部位の比較(2022年8月27日〜29日)

スッポン
2022年8月27日9:53撮影(8月12日からちょうど15日目でまだ赤色は消えていない)
スッポン
2022年8月28日8:34撮影(8月27日からビクタスS MTクリームに変えた)
スッポン
2022年8月29日9:07撮影(ポビドンヨード塗布前)

8月27日以降の細菌性皮膚炎の部位の比較(2022年8月30日〜9月1日)

スッポン
2022年8月30日12:41撮影(ポビドンヨード塗布前)(ビクタスS MTクリームはこの時は塗らなかったが、夕方に塗った)
スッポン
2022年8月31日8:30撮影(ポビドンヨード塗布前)(このあとポビドンヨード塗布後、ビクタスS MTクリームは朝は塗らなかった)
スッポン
2022年9月1日9:54撮影(ポビドンヨード塗布前)(このあとポビドンヨード塗布後、ビクタスS MTクリームは朝は塗らなかった)

9月2日以降の細菌性皮膚炎の部位の比較(2022年9月2日〜9月4日)

スッポン
2022年9月2日8:53撮影(この撮影の直後にテラマイシン軟膏を塗った)
スッポン
2022年9月3日9:59撮影(ポビドンヨード塗布前)
スッポン
2022年9月4日8:53撮影(ポビドンヨード塗布前)(このあとポビドンヨード塗布後、ビクタスS MTクリームは朝は塗らなかった)

9月5日以降の細菌性皮膚炎の部位の比較(2022年9月5日〜9月6日、9月8日)

スッポン
2022年9月5日10:23撮影
スッポン
2022年9月6日9:41撮影
スッポン
2022年9月8日9:07撮影

9月9日以降の細菌性皮膚炎の部位の比較(2022年9月9日、9月17日、9月19日)

スッポン
2022年9月9日10:30撮影
スッポン
2022年9月17日19:17撮影
スッポン
2022年9月19日18:30撮影

結果と考察(2022年9月20日)

腹甲の右下(足の付け根の近く)の部分に赤い斑(まだら)があるのに気づきました。いつからできていたかはわかりません。他にも左上のところに赤い点が1点あったりと、数ヶ所に赤い斑が診られました。それで2022年8月12日に動物病院で診てもらいました。白いソフトバスケットに入れて車で連れて行きましたが、途中でいちばん大きい患部の皮が剥げてソフトバスケットの底部や側面に血がついていました。右後ろ足の太もものところにも爪が引っかかって負傷したところが赤くなっていましたが、出血箇所はいちばん大きい赤い斑のところでした。細菌性皮膚炎と診断され、半月型(丸い錠剤を半分位割った形)の抗生剤の錠剤が7回分処方されました。48時間に1回、餌とともに食べさせて7回投与しました。塗り薬はコスモスで買ったテラマイシン軟膏とポビドンヨード製剤の塗布をそのまま続けてくださいとのことだったので、1日1回、継続してつけていましたが、最初の頃は赤色が薄くなっていくことは確認できました。しかし、だんだん変化が見られにくくなり、2週間経っても完治したのか判断できませんでした。飲み薬はなくなったので塗り薬の方だけ続けました(抗生剤は治ったらやめていいと言われていましたが、結局7回分全部経口投与しました)。そのあと、赤い部分は薄いピンクになっていきましたが、完全に消えることはありませんでした。途中からテラマイシン軟膏をビクタスS MTクリーム(以前、別のスッポンに処方されていたもの)に変えて様子を見ました。そして診察してもらった日から1ヶ月近く経った9月上旬に薬は何もつけないようにして様子を見ました。そして8月12日から40日経過した9月19日現在、もう治っていたと判断しました。いつ頃治っていたかを上の写真で判断するとすれば、8月21日〜23日辺りだと思われます。つまり、赤いところが完全に白くなると期待していたのですが、必ずしもそうはならないようです。少なくとも今回のケースはそうはなりませんでした。よって、変化がなくなったところで治ったと判断できるとして、初診日からの経過日数を振り返ってみると、8月12日から8月21日〜23日まではほぼ2週間です。2週間分処方された薬を飲み切った頃に治っていたと思われます。うまく経口投与できれば獣医師の判断した日数で治るようです。ただ、スッポンの個体差は大きいので、うまく餌を食べてくれない個体はそんなにうまくいかない可能性があります。やはり、今回のようにデジカメで写真を撮影しながら経時変化を追っていって変化がなくなったということで判断するのが確実なような気がします。しかし、私は研究者なのでそのようなことは慣れていますが、飼い主もいろいろですから様々な判断があるでしょう。スッポンの持っている運に任せるしかありません。







関連記事

  1. 26匹目と28匹目のスッポンを捕獲して治療後安全な場所にリリースするまで

  2. 夕方に水槽から取り出される時に従順な2匹の赤ちゃんスッポン

  3. 魚やスッポンなどを飼っている3つの水槽

  4. 2022年に保護した赤ちゃんスッポン9匹の飼育記録

  5. スッポンの強制的な日光浴(甲羅干し)

  6. 2022年に観察した野生のスッポンの記録(19匹目〜)

  1. カワセミの求愛行動

    2022.09.27

  2. 9月の減量におけるウォーキングの効果(2022年9月)

    2022.08.30

  3. 2022年に保護した赤ちゃんスッポン9匹の飼育記録

    2022.08.22

  4. 泥の中から助け出され九死に一生を得た強運を“持っている”3匹の赤ち…

    2022.08.19

  5. 日齢1046日のスッポンの腹甲の細菌性皮膚炎が完治するまでのプロセス

    2022.08.18

  1. 2022年に観察した近所の公園のチョウトンボ

    2022.07.20

  2. 激しい喧嘩のあとに皮膚病になっていた2020年に観察した3匹目のスッ…

    2020.05.05

  3. 2020年に観察した5匹目と6匹目の野生のスッポン

    2020.04.29

  4. 図鑑で見つけることができていなかった珍しい小鳥はツリスガラ(吊…

    2020.04.16

  5. クサシギかもしれない用水路の浅瀬にいた図鑑で見つけることができ…

    2019.12.18

  1. 減量におけるウォーキングの効果の検討(2021年4月)

    2021.04.01

  2. 激しい喧嘩のあとに皮膚病になっていた2020年に観察した3匹目のスッ…

    2020.05.05

  3. 2020年に観察した5匹目と6匹目の野生のスッポン

    2020.04.29

  4. 40分以上喧嘩していた2020年に観察した3匹目と4匹目の野生のスッポン

    2020.04.12

  5. ウグイスが気を失ったあとに回復していく過程の観察

    2019.12.14

アーカイブ

カテゴリー