公園の木の茂みにいた3羽のヒヨドリの巣立ち雛の観察記録

公園の木の茂みの中から「ピーピー」と聞こえてきました。下から覗いてみるとヒヨドリの巣立ち雛が3羽いました。その日から10日間の観察記録です。

公園の木の茂みの中の3羽のヒヨドリの巣立ち雛(2018年7月19日)

2018年7月19日(火)の夕方、公園の木の茂みの中にヒヨドリの巣立ち雛が3羽いてピーピー鳴いていました。枝に止まっていたので、木のほぼ真下から動画に収めました。親ヒヨドリ2羽がそのあたりを警戒して飛んだり離れたところから見張っていました。途中で親ヒヨドリが「ピッピッピッ」と鳴きながら飛んで来た時にガサガサッと音がしました。その時にそのうちの1羽は公園内の別の木に移ってしまいました。

ヒヨドリの巣立ち雛公園の木の茂みの中に鳥が複数います。鳥の雛がピーピー鳴いています。この写真では2羽映っています。(2018年7月19日17:02撮影)

ヒヨドリの巣立ち雛最初はムクドリか何かだろうと思ったのですが、顔が見えた時にヒヨドリだとわかりました。実際、辺りを親のヒヨドリが2羽「ピッピッピッ」と鳴きながら飛んでいました。(2018年7月19日17:03撮影)

ヒヨドリの巣立ち雛がいた木ヒヨドリの巣立ち雛が中にいた木。最初は写真中央の木の中に3羽いましたが、(写真には映っていない)公園内の木に1羽移りました。(2018年7月19日17:11撮影)

ヒヨドリの巣立ち雛がいた木3羽のうちの1羽の巣立ち雛が移った木はこの写真の右側の木です。最初3羽がいたのは左側の木です。(2018年7月21日17:31撮影)

以下にその動画を時系列で示します。3本撮りました。

繁った木の内部空間の枝に止まっていた3羽のヒヨドリの巣立ち雛(Part 1)。途中で親鳥が「ピッピッピッ」と鳴いてから巣立ち雛が羽をばたつかせ始めました。(2018年7月19日17:02撮影)(2018年7月21日公開)

繁った木の内部空間の枝に止まっていた3羽のヒヨドリの巣立ち雛(Part 2)。この動画では2羽の姿がきれいに確認できます。1本目の動画より鳴かなくなったのは、親ヒヨドリから「危ないから鳴くな」と指令が出たのかもしれません。2羽しか映っていませんが、1羽は枝を移動して近くにいます。(2018年7月19日17:03撮影)(2018年7月21日公開)

繁った木の内部空間の枝に止まっていた1羽のヒヨドリの巣立ち雛(Part 3)。前の2本の動画とは少し角度を変えて撮影しました。前の動画に映っていた2羽のうち、1羽が移動してしまったので、デジカメの撮影画面の枠内に最後に残った1羽です。移動した2羽はここでは映っていませんが、すぐ近くにいます。(2018年7月19日17:11撮影)(2018年7月21日公開)

ヒヨドリの巣立ち雛数メートル離れた公園内の木の上に移動した1羽のヒヨドリの巣立ち雛。尻尾の羽はまだ伸びていません。残りの2羽も同様です。この木の中は一時的な避難場所とはいえ、かなり雛の存在がわかりやすいのであまり安全とはいえません。無事に育つことを祈りながら私が帰ろうとして歩き出した途端、2羽の親鳥がこの雛のところに飛んできました。(2018年7月19日17:14撮影)

ヒヨドリの巣立ち雛1枚前の写真を部分的に切り取って拡大しました。(2018年7月19日17:14撮影)

翌日の朝に行ってみたところ、巣立ち雛3羽と親ヒヨドリ2羽は完全に姿を消していました。その近辺にもいませんでした。もしかしたらこの辺りに巣があるのかもしれないと思ったのですが、もうすでに巣立って、昨日はたまたまこの木に来ていたのかもしれません。夕方にも同じ木を見に行ってみましたが、やはりいませんでした。ヒヨドリは渡り鳥なので、そのまま移動していったのでしょうか。しかし、実際のところ、巣立ち雛はまだ小さく、尻尾もまだ短くてうまく飛べなかったので、この辺りに潜んでいて木々を転々としているものと思われます。この巣立ち雛たちがいつまで見られるかはわかりませんが、一般のヒヨドリは9月ぐらいまでは見られると思われます。

ヒヨドリが木の実を真上に放り投げてもう一度キャッチして飲み込むところ(2018年7月22日)

ヒヨドリが木の実を食べている時、咥えた木の実を真上に放り投げました。そして落ちてきたところでもう一度クチバシで挟んでうまくキャッチしました(1分25秒の時点)。2回目はクチバシから実が滑り落ちてしまったのを下の方でキャッチしました。しかし、3回目は実が前の方に飛び出してしまい、用水路に落ちてしまいました(1分29秒の時点)。チャポンと水に落ちた音がしたので川に落ちたのがわかりました。それにしても、ヒヨドリのこのような技を目の当たりにして驚いたとともに録画できてラッキーでした。ツグミがクスノキの実を食べるところも撮影しましたが、ヒヨドリのように上には放り投げずに飲み込みました。

ヒヨドリの巣立ち雛3羽と親鳥。親鳥が実を投げて自分でキャッチするのが1分25秒の時点で確認できます。巣立ち雛は3羽いますが、この動画では1羽だけ親鳥のところに飛んできたのが映っています。残りの2羽は姿は映っていなくてピーピーという鳴き声だけが録音されています。巣立ち雛3羽は3日前の7月19日の夕方にいたものと同じ個体です。やはりこの辺りにいたのですね。(2018年7月22日17:46撮影)(2018年7月22日公開)

親ヒヨドリが少しずつ移動する巣立ち雛を離れたところから見守っている様子

もう夕方の18時になります。100メートルほど先にある湿地帯にいるアオサギを9分ほど観察して戻ってきたら、巣立ち雛3羽は幅5メートルほどある用水路の向こうの木(実が生っている木)から公園内のソメイヨシノの大きな木に飛び移ってピーピー鳴いていました。桜の木から桜の木に一緒に飛び移っていく3羽が確認できたので、巣立ち雛は4羽ではなく3羽いるようです。そして、川向こうの木の実がなっている木を見てみると、親ヒヨドリが巣立ち雛の鳴き声がする方向をじっと見守っているのが見えました。こうやって見ているんだ〜とちょっとほっこりしました。

ヒヨドリ公園内のソメイヨシノの木の中に止まっている1羽目のヒヨドリの巣立ち雛。この雛が最もピーピー鳴きます。最も幼い感じです。(2018年7月22日17:58撮影)

ヒヨドリ公園内のソメイヨシノの木の中に止まっている2羽目のヒヨドリの巣立ち雛。木の中でもけっこう移動しています。(2018年7月22日17:58撮影)

ヒヨドリ公園内のソメイヨシノの木の中に止まっている3羽目のヒヨドリの巣立ち雛。(2018年7月22日17:59撮影)

ヒヨドリ川向こうの木の枝から公園内の巣立ち雛の鳴き声が聞こえる方向をじっと見守っている親ヒヨドリ。このヒヨドリは上の動画で木の実を食べていた親ヒヨドリです。(2018年7月22日18:00撮影)

ヒヨドリの巣立ち雛が水浴びをするために川に飛び降りるところ(2018年7月23日)

昨日まで3羽いた巣立ち雛が今日の夕方は1羽見当たりませんでした。1時間以上2羽を観察していましたが、もう1羽が現れることはありませんでした。天敵にやられてしまったのでしょうか。

残った2羽のうち、1羽は水浴びしたり、水を飲んだりして、着実に基本的なことを身につけているようです。もう1羽は木の上にいました。

ヒヨドリの巣立ち雛が用水路の柵の下のコンクリートのところにいて、水浴びをするために川に飛び降りる様子を撮影しました。水面に降りてすぐに柵の方に戻っていきました。このような挙動は一般のヒヨドリの親鳥で見たことがあります。水を浴びた後は柵の中段に止まりました。このあと、スズメも水浴びするために川に降りていくところが映っています。2018年7月23日は猛暑の日本記録を更新した日なので、鳥も水浴びぐらいしたくなるのかもしれません。(2018年7月23日17:10撮影)(2018年7月24日公開)

砂浜の水辺で水を飲んでいるヒヨドリの巣立ち雛の様子を動画に収めました。先ほど水浴びしていたヒヨドリの巣立ち雛です。飲み終わったらもう1羽のいる桜の木の方に飛んでいきました。(2018年7月23日17:16撮影)(2018年7月23日公開)

それにしても1羽はどこにいってしまったのでしょうか。明日もう一度確認してみようと思います。

昨日までは3羽いたヒヨドリの巣立ち雛が今日は2羽しか見当たりません。もしかして何かにやられたのでしょうか。それとも別行動をしていたのでしょうか。きっとどこかにいると信じたいですが、昨日までは3羽で行動していたので、今日は2羽で行動していたところをみると、やはり少し心配です。明日は3羽いることを祈りながら帰りました。(2018年7月23日17:33撮影)(2018年7月23日公開)

ヒヨドリ用水路の向こうの電柱を支えるワイヤーに止まっていたヒヨドリの巣立ち雛。2羽のうちの1羽です。(2018年7月23日17:38撮影)

川の小さな砂浜でヒヨドリの雛1羽が水を飲んでいるところ(2018年7月24日)

昨日は2羽しかいなかったので、今日は3羽いるかもしれないという期待を抱いて夕方に見に行きました。最初はどこにも見当たりませんでした。公園内を一周して木を見て回って、最後にもう一度、昨日いた場所に行ってみました。ふと川の小さな砂浜を見てみたら、そこでヒヨドリの雛1羽が水を飲んでいました。

ヒヨドリ水を飲み込んでいるところ。(2018年7月24日17:34撮影)

ヒヨドリ水を飲もうとしているところ。(2018年7月24日17:35撮影)

昨日のヒヨドリの巣立ち雛が用水路で水を飲んだ後に水浴びしてマテバシイの木に上がっていく様子。(2018年7月24日17:37撮影)(2018年7月24日公開)

ヒヨドリの巣立ち雛が川で水浴びした後にマテバシイの木の上で羽繕いしていました。(2018年7月24日17:49撮影)(2018年7月24日公開)

昨日の夕方に水浴びした後に羽繕いしていた木で一晩過ごした巣立ち雛(2018年7月25日)

早朝に見に行ってみました。昨日の夕方と同じ場所で夜を明かしたようです。でも、昨日いた1羽しかいませんでした。一昨日までは2羽いたので、昨日いなくなっていたもう1羽はどこに行ったのでしょう。3日前までは3羽いたので、この2日間で2羽いなくなりました。一昨日にいなくなっていた1羽もどこに行ったのか気になります。もう独立して行動し始めただけならいいのですけど。最後の1羽もいつまでここにいるかわかりませんが、いる間は見に来ようと思います。ここの場所は水飲み場もあるし、サギはいるけどカラスはいないので、まあまあ安全な場所といえるかもしれません。公園なので人間はいるけど危害は加えませんし。

ヒヨドリ昨日の夕方にいた場所とほぼ同じ場所に朝にもいました。(2018年7月25日7:05撮影)

ヒヨドリ1羽で夜を過ごしたようです。仲間はどこに行ったのでしょう。それにしても2日前より尻尾が伸びたなー。もう不自由なく飛べそうな感じなので、今日の夕方にはもういなくなっているかもしれないなーと思いつつ、家に帰りました。(2018年7月25日7:05撮影)

ヒヨドリの巣立ち雛が昨日の夕方にいた木にまだいるのか早朝に見に行ったところ、いました。昨日の夕方に水浴びした後に羽繕いしていた木で一晩過ごしたようです。同じ枝ではなく、少し下に移動していました。まだ眠そうな顔をしています。(2018年7月25日7:09撮影)(2018年7月25日公開)

夕方に行ってみると、もう今朝のヒヨドリもいませんでした。これで3羽すべてここから旅立ったのでしょうか。1日1羽ずついなくなった形です。7月19日に公園の東側で巣立ち雛3羽に出会ってから3日後の22日に公園の西側で再会して、23日に2羽、24日に1羽、25日朝に1羽いましたが、夕方にはいませんでした。いなくなるとちょっと寂しいですが、毎日見に行くのが楽しみでした。6日間でだいぶ成長することがわかりました。特に最後の巣立ち雛は23日、24日と2日連続で水飲みや水浴びをしているところを見ることができて、ちゃんと自分でできていることに感動しました。成長プロセスを実際に見ることができてよかったです。尻尾が伸びるのが早いなーと思いました。つまり、飛べるようになるのが早いということですね。

みんな幸せに生きろよー。

早朝に別のヒヨドリが餌を運んでいる様子を捉えた動画もあります。↓

今日はいなかったヒヨドリの巣立ち雛(2018年7月26日)

2018年7月26日夕方にはヒヨドリの巣立ち雛はいませんでした。

巣立ち雛の1日の終わりの行動パターンがわかってきました(2018年7月27日)

2018年7月27日夕方にはまた最後(いなくなった順で3羽目)の1羽を見ることができました。親鳥2羽と一緒にいました。7月24日にいた場所あたりで、川向こうの木や電線に3羽でいました。親ヒヨドリからいろいろなことを学んで1日が終わろうとしています。

まず、17:48に巣立ち雛が川向こうの柵の上にいました。その時、親ヒヨドリ2羽も上の電線にいました。次に、巣立ち雛が川の方に降りていくように見えましたが、川の向こう岸の公園内にあるマテバシイの木に入りました。ピーピー言っていたのでその存在がわかりました。そこに親ヒヨドリ2羽が鳴きながら入ってきて、そのまま隣のメタセコイアの木に入っていきましたが、その後どこに行ったかわからなくなりました。おそらく「今日はこれで終わり」と巣立ち雛に伝えたのだと思います。その後、その巣立ち雛は止まっていた枝から川の方に飛んでいきました。私はどこに行ったかわからなかったのですが、2分後に川の小さな砂浜を見て見たら、巣立ち雛がいました。いつもこの巣立ち雛が水を飲んでいる場所です。つまり、約2分で水飲みや水浴びを済ませたと思われます(7月24日に確認済み)。砂の上にいるのを私が気づいてから5秒後には川向こうのナラの木の方に飛んで行きました。さきほど止まっていた木だろうと思い、行って見ました。案の定、その木の枝にいました。止まっている枝の場所は若干違いますが、同じ木の中で1メートルも離れていません。そして、その巣立ち雛は羽繕いを始めました。10分ぐらい観察していたところ、羽繕いしたり、ほとんど動かなくなったりしていました。このまま眠ってもいい状態です。もう、今日の活動は終わりということです。たぶん、明日の早朝に見に来たら、同じ場所に止まっているでしょう。

つまり、巣立ち雛が最初にマテバシイの木に止まって、2羽の親鳥が近くのメタセコイアの木に鳴きながら飛んで行った時に、「今日はそこの木の枝に泊まりなさい。明日また迎えにくるからずっとそこにいるんだよ」あるいは「今日はこのあたりにいなさいよ。明日また迎えにくるから」ということだったと解釈できます。そして親鳥はいなくなりました(帰ったのか、近くにいるのかはわかりません)。そのあと巣立ち雛はその木から1回飛び立って、いなくなりましたが、川の砂浜に行って水浴びと水飲みを済ませて、数分後にまた元の木に戻ってきました。そして、4分ぐらい羽繕いを一生懸命やって、そのあと少し落ち着いたのか、じっと木の枝に止まっていたり、羽繕いを始めたりしていました。この行動は7月24日の夕方の行動と基本的に同じです(そして7月25日の早朝には同じ木のほぼ同じ場所にいました)。明日7月28日の早朝もきっと同じ木の中に止まっているでしょう。そして、親鳥が朝に迎えに来たら、またその日の活動開始です。明日もいろいろなことを親鳥から学んでいくことになります。

観察9日目のヒヨドリの巣立ち雛(2018年7月28日朝)

私が行く前に活動を始めている可能性も高いとは思いましたが、翌日28日の朝にも見に行ってみました。現地に着いたのは6時20分で、すでに老人の方々がまさにその木の下に2人ほどいて大声で話していたりしたので、巣立ち雛は驚いて一足先にどこかに行ってしまったのかもしれません。他にも音楽をかけた若者や、ジョギングしている人や、ラジオ体操している人など、その公園は土曜日は朝からけっこう賑やかなようです。夜明け後の5時台に来るべきだったと後悔しました。

観察10日目の朝のヒヨドリの巣立ち雛(2018年7月29日早朝)

別のヒヨドリ親子の観察

1ヶ月後の今年2回目のヒヨドリの親子の観察はこちら↓

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