フルーツを食べて種から育てる

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トップページ > フルーツを食べて種から育てる > サンふじの外観から蜜の量を予測

サンふじを買ってきて蜜の量を予測 Comparison of Apple Sun Fuji Sorbitol

サンふじは蜜が入る代表的なりんごです。外観から蜜の量の順番付けができるか検討するために、サンふじを3個買ってきました。蜜と言っても、蜂蜜のようなものではなく、ソルビトールという糖が多く入っていて、そこの部分が水を多く引き寄せているので、ちょっと半透明の黄色い部分に見えるわけです。ソルビトール自身が特に甘いこともないので、その部分だけ食べても特に甘いわけではありません。でも、完熟りんごには蜜がたくさん入ります。その理由は、ソルビトールは果糖やぶどう糖に変換されるのですが、果糖やぶどう糖が十分に存在していれば、もはやソルビトールは果糖やぶどう糖に変換される必要はない、すなわち、甘い果糖やぶどう糖が十分存在している、つまり、甘くて美味しいということになります。結果的に、蜜の量はりんごの熟成度を知る目安になるわけです。それでは割ってみましょう。



サンふじ比較するサンふじ3個をこうあ側から見た時の写真。上から時計回りにNo.1, No2, No.3。
(2015年12月9日)
サンふじがくあ側から見たサンふじ3個。上から時計回りにNo.1, No2, No.3。
(2015年12月9日)
サンふじ最も赤いサンふじNo.1のがくあ側。
(2015年12月10日)
サンふじ2番目に赤いサンふじNo.2のがくあ側。
(2015年12月10日)
サンふじ最も赤くないサンふじNo.3のがくあ側。
(2015年12月10日)
サンふじサンふじNo.1のこうあ側。
(2015年12月10日)
サンふじサンふじNo.2のこうあ側。
(2015年12月10日)
サンふじサンふじNo.3のこうあ側。3個の中では最も赤いです。
(2015年12月10日)
サンふじNo.1のサンふじの断面
(2015年12月10日)
サンふじNo.2のサンふじの断面
(2015年12月11日)
サンふじNo.3のサンふじの断面
(2015年12月13日)

まとめと今後の予定

3つとも甘くて美味しかったです。蜜の量とがくあの色との間には大まかには相関性があると思います。しかし、もっと厳密に評価するには、自分がりんご農家だったらできると思います。同じ木の同じ大きな枝に生っているりんごを、同じ日、同じ時に収穫して評価します。陽当たり具合もほぼ同じものを用います。仮に異なる木のりんごで比べた場合、蜜が入らない木かもしれませんので。しかし、九州まで流通してきているりんごを用いるわけですから、傾向を大雑把に比較するしかありません。サンプル数を増やせば、より信頼性は上がると思いますが、今回用いた3個のサンふじでは、がくあの色の順に番号をつけたNo.1〜No.3で、蜜の量に大差はありませんでした。こうあ側の赤色の着色具合はNo.2の方がNo.1より若干濃いです。見ようによってはNo.1よりNo.2が中央付近の蜜の量は若干多いです。しかし、最も密の量が少ないのではないかと期待したNo.3が最も蜜の量が多いように感じました。これは、包丁を入れる角度にもよるかもしれません。360度どの角度で切っても蜜の量が同じ二見えるということはないからです。それと、経時変化もあるかもしれません。No.2は買ってきてから2日後に、No.3は買ってきてから4日後に割りました。もしかしたらNo.1を切ってから3日後に割ったことで蜜の量が増えた可能性もあるかもしれません。もしそうであれば、比べるりんごを同時に切った方がいいのかもしれませんね。このように、細かい条件を見ていけばきりがないと言えますので、手に入る市販のりんごで実験することしかできない自分は大まかな傾向で判断するしかないです。
結論としては、がくあの色で判断できればサイエンスしている感じになりますが、今回行った実験では、残念ながらがくあの色と蜜の量には相関性があるとは言えません。同じ売り場で売られている同じ農家のりんごの集団の中であれば、がくあの色の順にある程度判断できるかもしれません。それを同時に半分に切って判断すればよいでしょう。ただ、同じぐらいの着色具合でも中に蜜の入っていないサンふじもあります。それは生産地や生産農家が違うものであるからかもしれません。そういう意味ではこの評価は難しいですね。

まだまだサンふじは市場に出回るでしょうから、もっと数を増やして検討してみたいと思います。






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