こんにちは。熊の実です。
今回は「え」で始まる鹿児島弁の単語を挙げています。表の下に主なものだけ補足説明・解説しています。
「え」で始まる鹿児島弁の単語は「あ」、「い」の場合よりかなり少なく、「う」の場合の3分の1未満です。しかし、割と頻繁に使う単語が含まれています。
4番について:「エイ」は(選ぶ)という意味ですが、「選る」「択る」(える)と考えれば、それを鹿児島弁風に発音したと理解できます。
9番について:「エウッ」は「家族内、親類縁者」という意味ですが、「ヤウッ」(親戚)と同じです。
10番の「エカゲン」は「いい加減」だとわかいますね。
13番の「エギ」は、現在の「気色悪い・気味が悪い」「(気色悪いほど)残忍な・残虐な」「きつい」「きびしい」「つらい」などの意味ではなく、本来の「あくが強く、喉や舌を刺激するような味がする」という意味です。この意味では平安時代から使用されているようです。
14番の「エクサ」は「ようこそ」という意味で、「ユクサ」と同じです。
17番の「エザイ」(いざる(座ったままで進む))は私は使ったことがありません。聞いたことがないと言ってもいいかもしれません。「いざる」は「座ったままで進む。立たないで、ひざがしらや尻をつけたままで進む。膝行 (しっこう) する」「物が置かれた場所からずれて動く」などの意味があるようです。
19番の「エサッガヨカヤッ」(挨拶がいい人)と20番の「エサッガワリワロ」(挨拶が悪い人)は対照的です。いい人は「ヤッ」(奴)で、悪い人は「ワロ」という感じです。「挨拶が悪い人」というより「挨拶が悪い奴」という感じでしょうか。
22番の「エジ」は「エジイ」という形容詞で「ずるい」という意味です。よく使いました。28番の「エスカ」も同じです。
26番の「エジワロ」(ずるい奴、ずるい野郎)の「ワロ」は、19番と同じです。
36番の「エッガネ(伊勢海老(いせえび))は単語2つ「エビ」と「蟹」がくっついていますが、「いせえび」です。
38番の「エヅッ」(吐く、吐き気がする)は「えづく」のことです。「えづく」は標準語ではなく方言なのでしょうけど・・・。
43番の「エテンモン」(得意なもの、十八番)の「エテ」は「得手不得手」の「得手」です。
45番の「エトハイタカ」は「エトは痛か」で「お灸は痛い」です。
54番の「エンノソラ」(屋根)は、うちでは2階の藁などを置いてある屋根裏部屋を「エンソラ」と言っていました。
それでは、また。
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