
(2018年7月14日7:31)
トップページ > フルーツを食べて種から育てる > 黄色で落果したパッションフルーツの熟成時間と味の関係
2018年7月10日に落果した3個と7月12日に落果した1個を7月14日朝に割って状態と味を検討しました。
収穫した4個(A, B, C, D)を7月14日朝に包丁で割ってみました。A, Bは熟成4日、Cはあと数時間で4日、Dはあと7時間で丸2日という熟成時間です。
まず、切ってみた結果は、どれもオレンジ入りの果肉でした。AとBは表皮が内皮から剥離して空気が入っていました。CはA, Bほどではないにしても、傷む寸前でした。Dはまだ萎びていない新鮮な状態でした。
包丁で半分に割って果肉をスプーンで掬った場合、A, B, C, Dいずれもどろどろした感じで、あまり香りはしませんでした。紫色に熟れたパッションフルーツはけっこう強烈な香りがします。
味について検討しました。果実Dが最も酸味が強く、果肉が種から剥がれにくい感じでした。酢酸エステル系の香りはA, B, C, Dいずれもほとんどありません。甘さもほとんどありません。一言で言うと、黄色いパッションフルーツは美味しくなかったです。紫色に熟れた果実はとても強い香りがして、酸味も甘みもあります。よって、黄色の段階で落果したパッションフルーツは失敗作といえそうです。やはり、紫色のパッションフルーツが味も香りも食べた時のプルプル感も優れています。ただ、黄色で落ちてしまった果実でも、種は取り蒔きを行えば実生苗の栽培に使えると思います。次の年の収穫を目指すことができます。
結論として、黄色で落ちてしまったパッションフルーツの果実は、特に猛暑の7月ということもあり、せいぜい熟成時間は1日、長くても2日がよいと思われます。しかし、どのような方法で熟成しても、紫色になった果実ではないので味の方はあまり期待できません。やはり、パッシフローラ エドゥリスは紫色の果実が正常といえそうです。
ただ、黄色で落果してしまっても、種は発芽実験には使えると思われます。発芽率はどのくらいになるのかわかりませんが、冷蔵庫に入れずにそのまま取り蒔きすれば全く発芽しないことはないと思われます。実際はたくさん発芽しても結局枯れたり、枯れなくてもそこから間引きすることになるので、最低でも数本あれば何とかなります。そこから生育状況の良い大きい苗1, 2本をセレクトしてしっかりしたツルに育てていけばよいです。
今回、黄色の段階で落果したのは、真夏でベランダが異常に暑いことに起因すると思われます。今年は猛暑が2週間早いと今日テレビの天気予報で言っていたので、もっと早い3月か4月に開花して猛暑の前に収穫できれば、ちゃんとした紫色の果実が得られると思われます。しかし、それをコントロールするのは一般には困難です。
種を蒔いてから早いもので3週間で発芽しました。ほぼ2ヶ月になる9月12日現在、A〜Dすべてにおいて発芽が見られています。しかし、Cのところは苗立ち枯れ病で枯れていったものもあり、本数が減ってきました。これらを大きく育てるか、発芽実験にとどめるかはまだ決めていません。