こんにちは。熊の実です。
「西郷どん」の第9回を2018年3月4日(日)の20時から実家に帰省中に見ました。ローカルの番組では鹿児島弁は出てきますが、全国放送となると何だか不思議な感じです。
こんにちは。熊の実です。 「西郷どん」の第8回「不吉な嫁」を2018年2月25日(日)の20時から見ました。 今日の「西郷どん」も悲しい回になりました。嫁の橋本愛は「あまちゃん」で出てきて熊本市出身ということで記憶していますが、お隣の鹿児島弁もまあまあ違和感なくしゃべっていたよう...
今回の「西郷どん」は「江戸のヒー様」でしたが、「ヒー様」というのは誰だろうと思っていたら、「一橋慶喜」のことだったのですね。
それではその第9回放送分の中で出てきた鹿児島弁について見ていきましょう。
第9回放送の中で出てきた鹿児島弁の単語やフレーズを時系列でリストアップ
以下は3月4日(日)の第9回放送の中で出てきた鹿児島弁の単語やフレーズです。聴き取れなかった箇所があったとしても、意訳して自分なりの鹿児島弁になっています。
単語やフレーズ | 意味 |
---|---|
いってくっでー | 行ってくるぞー |
きいちょらんことをもうすな! | 訊いていないことを言うな! |
38ばん、さいごうきちのすけでございもす | 38番、西郷吉之助でございます |
おはんがさいごうか | あなたが西郷か |
わいはきょうからただの38ばんじゃっ | お前は今日からただの38番だ! |
みなみながや、38ばん、はいりもす | 南長屋、38番、入ります |
よし、はいれ | よし!入れ! |
まっちょったどー | 待ってたぞー |
ほんのこっでごわすかー | 本当(のこと)ですかー(「ほんのこっ」は「本当のこと」という感じ) |
いっきぼろがでっだけじゃっ | すぐにボロが出るだけだ |
おいたちはしょせんさつまのいなかざむらいじゃっでなー | 俺たちは所詮薩摩の田舎ざむらいだからなー |
エゲレス(ドラマではそう言っていましたが、現在はさすがに「エゲレス」とは言いませんのでw。念のため) | イギリス、英国 |
あのおとこはえどにきちょいもすか | あの男は江戸に来ていますか? |
まっこてすもうがつよかおとこじゃっ | 本当に相撲が強い男だ |
おごってやっで! | おごってやるから! |
じゃっじゃっ | そうだそうだ |
そいはわかちょっ、じゃっどん | それはわかっている。だけど |
そんなたいきんがつくれるわけがあいもはん | そんな大金がつくれるわけがありません |
じゃっじゃっ | そうだそうだ |
すわってくいやんせ | 座ってください |
こいはすんもはん | これはすみません |
おはんは? | あなたは? |
ないもくろうちおもいちょいもはん | 何も苦労と思っておりません! |
さつまでちったしりあいでございもした | 薩摩にいる頃に少し知り合いでありました |
おいたちはさつまはやとじゃっど | 俺たちは薩摩隼人だぞ |
もうしわけございもはん | 申し訳ありません |
もんげんをやぶってからずっとそうじゃっでなー | 門限を破ってからずっとそうだからねー |
おまたせしもした | お待たせ致しました |
またしながわのはたごにつれていっで、のお | また品川の旅籠に連れていくから、なぁ |
もういちどよんでくいやん | もう一度読んでくれ |
どげんなっちょいもすか | どのようになっておりますか? |
もうしわけございもはん | 申し訳ございません |
あー、めそめそないていたやっせんぼだー | あー、(あの)めそめそ泣いていた「やっせんぼ」だ |
すんもはん | すいません |
よかけ? | いいですか? |
あいがとさげもした | ありがとうございました |
さがいもはん | 下がりません! |
ないごてとののしょじょうをやぶられたとでございもすか | 何故殿の書状をお破りになったのですか? |
おしえてたもんせ | 教えてください |
とののしょじょうをめんまえでやぶられたち、そよないもいわんでかえることなどおいにはできもはん | 殿の書状を目の前で破られて、それを何も言わずに帰ることなど私にはできません! |
おいのはじはわがとののはじにございもす! | 私の恥は私の殿の恥でございます! |
ごぶれいをばいたしもした | ご無礼を致しました |
いまひとつおしえてたもんせ | もう一つ、教えてください |
ひいさまではごわはんか? | ヒー様ではございませんか? |
ひとちがいではございもはん! | 人違いなどではございません! |
以上、ドラマの進行順に出てきた単語やフレーズです。
第9回で出てきた鹿児島弁について
今回は斉彬も「あー、(あの)めそめそ泣いていたやっせんぼかー」と言っていました。これで過去とつながり、一つ伏線を回収できました。「やっせんぼ」は「役せん坊」→「役しない奴」→「役立たず」といった感じです。先週も出てきましたが、鹿児島弁では「やっせんぼ」は最も重要な単語の一つです。無理矢理訳すより、そのまま「やっせんぼ」と使った方がしっくりきます。無理矢理訳すと何だか少し違う感じになると思うのは私だけでしょうか。
「わいは今日からただの38番じゃっ」というのがありましたが、鹿児島弁での「わい」は「you」で、「おい」が「I」です。「おいの」は「my」、「おいを」とか「おいに」は「me」です。日本では普通は「私は」を「わい」と言うところがほとんどだと思います。そいうい意味では、今後のドラマを見て行く上でも鹿児島弁の「わい」は「おまえ」ということは覚えておくと助けになると思います。ここを間違うと相手と自分が逆になるので意味が違ってくると思います。
「いっき」は「すぐに」です。「いっきいっが」だったら「すぐに行くから」とか「すぐに行こう」とか、文脈によって変わります。つまり、I goかLet’s goかの違いです。
「まっこて」は「まことに」「真に」「実に」「誠に」です。
「じゃっどん」は「じゃあるけど」→「(そう)じゃあるけど」→「だけど[しかし]」となると思います。ちなみに「ん」がなくなった「じゃっど」は肯定で「(そう)じゃあるよ」→「そうだ」となります。「じゃっ!」でもOKです。
「ないごて」というのも覚えておいたらいいと思います。英語で言うなら「Why」です。私流の解釈では「何事に」が「ないごとに」→「ないごて」となった感じでしょうか。「なぜ?」という意味です。「ないごち」ということもありますし、相手がふだん「ないごち」を使わなくても意味は通じると思います。「ないごて」と「ないごち」の違いはあまり意味はないからです。ついでに、「ないごっ?」と上がり調子で言ったら「なにごと?」という意味になります。
1ヶ所、どうしても聴き取れないところがあります。録画を何回見直してもわかりません。その箇所は「また品川の旅籠(はたご)に連れていっで、のぉ」(また品川の旅籠に連れていくから、なぁ)の直後の短い台詞です。こういう時に正しいイントネーションが大きなヒントになるのですが、私にはわかりません。声も大きくなくて聴き取れないのです。他県の人はまずわからないだろうなと思いました。まあ、ここがわからなくても大勢に影響はないんですけどね。
第9回の西田敏行さんの最後のナレーション
第9回の最後の西田敏行さんのナレーションは始まって少し経った頃、つまり最初の方でした。「江戸での吉之助の新しい生活の幕開けです」のあとに、「西郷どん、チェスト!きばれ!」となっていました。その分、最後の方では「今宵はここらでよかろかい」とシンプルに終わりました。これまでの8回とはちょっと違った終わり方です。
第10回は「篤姫はどこへ」です。
それでは、また来週。
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