西郷どんの初回(第1回)放送で出てきた鹿児島弁を解説

こんにちは。熊の実です。

「西郷どん」の初回(第1回)放送を2018年1月7日(日)の20時からNHK総合で見ました。

今日は子役でしたが、来週には鈴木亮平さんが出てくるようですね。今夜出てきた鹿児島弁を解説します。(鹿賀丈史氏の台詞はイントネーションでかなり苦労されたとみました。)

まず、前日1月6日(土)の朝の連ドラのあとにあった予告編の番組で見た場面の中で、借金の形(かた)に連れて行かれそうになった娘を救い出す時の台詞。
「しゃっきんはおいがなんとかすっで、じゃっであとちっとまってくいやん」
(意味:借金は俺が何とかするから、だからあと少し待ってください)
「おいはおなごひといすくえんやっせんぼじゃっ」
(意味:俺は女一人救えない弱虫だ)

糸さんが上野の西郷像の除幕式で発した言葉から見るこのドラマでの鹿児島弁

西郷さんの3人目の妻の糸さんが上野の西郷さんの銅像の除幕式で発した言葉は今回のドラマの中では「ちごう。うちのだんなさぁはこげなひとじゃなか!こんなひとじゃあいもはん!」(違う。うちの旦那さんはこんな人じゃない!こんな人じゃありません!)でした。それを隣りに座っていた実弟の西郷従道さんが「そげなこというもんじゃなか」(そんなこと言うもんじゃないよ)とささやいていました。糸さんは去り際にも「あいはうちのだんなさぁじゃなか!」(あれはうちの旦那さんじゃない!)と言っていました。(これが何の伏線なのか気になります。)

元々は、「アラヨウ、宿んしはこげんなお人じゃなかったこてえ!」だったようなことが伝えられています。仮に言葉の細部に違いがあったとしても、だいたいそのような言葉だったと思われます。そうすると、今夜のドラマの中の台詞は多くの視聴者にわかるようにだいぶ配慮されていたといえます。それでもイントネーションが鹿児島弁であれば鹿児島の雰囲気は伝わります。

第1回放送の中で出てきた鹿児島弁の単語やフレーズをほぼ時系列でリストアップ

以下は1月7日(日)の第1回放送の中で出てきた鹿児島弁の単語やフレーズをほぼ時系列順にリストアップしています。

単語やフレーズ 意味
きばれ がんばれ
いつでんきばっちょう いつでも頑張っているよ
くさかー くさいよー
やっせんぼう 弱虫(「やっせん」は「だめだ」という意味です。だから「やっせんぼう」は「だめな奴」→「弱虫」となります)
ほんのこて、きよった 本当に来た
うんまかー 美味しい
しっちょっど 知っているよ
つるつるあたま つるつるあたま(本当は「あたま」は「びんた」です。テレビ用に敢えて「びんた」を「あたま」にしてあったのでしょう)
んにゃ いいえ
わいたちゃないしちょっとか お前たちは何をしているのか(鹿児島では「おい」は「おれ」、「わい」は「おまえ」)
ひったまがっほどあまかおかし 驚くほど甘いお菓子(「たまがっ」は「おどろく、びっくりする」で、「ひっ」は強調。たとえば「ひん曲がる」の「ひん」のようなもの)
ないがおかしいか 何が可笑しいか(「ないがおかしかか」がより正しい)
にどとここにはきもはんで 二度とここには来ませんので
おはんたちの あなたがたの
わいたちゃ お前たちは
おもちょっとか 思っているのか
おやっとさあ お疲れさん
おなご おんな
ないごて なぜ、何故
じゃっど そうだ
はんにゃわからん あなたにはわからない
もちっとむねをばはらんか もう少し胸を張らないか
ないでんかいでんそげんきまいやっで 何でもかんでもそんな決まりなので
ないがかなしくて 何が悲しくて
そいがどげんした それがどうした
おもしてかひとじゃっ 面白い人だ
おのれのみぶんをわきまえんか 自分の身分を弁えんか!
やっせんど だめだよ、役に立たないよ
わかっとらんやなかか わかってないではないか!
ないがあったっじゃろかい 何があったのだろうか
チェストー (剣術で気合いを入れる時の掛け声)
おいじゃねーど 俺じゃないよ
むすこにやってたもんせ 息子にやってください
おもいもはんじゃした 思いませんでした
ないごてでごわすか なぜでしょうか
いきちょってもしょうがなかにんげんでごわす 生きていてもしょうがない人間であります
じゃっどなー そうだなー

以上、だいたい時系列で書いています。

鹿児島弁の観点から番組を見た感想

コテコテの鹿児島弁だったかというと、そうではありませんでした。というか、じいさんばあさんの鹿児島弁というより、現代風の鹿児島弁と言えるかもしれません。多少はわかりやすい単語に替えてあるところもありました。たとえば、「あたま」は鹿児島では「びんた」と言います。ドラマの中では「つるつるあたま」というのが出てきましたが、「つるつるびんた」とは言っていませんでした。指宿には「びんた料理」というのもあります。「平手打ち」の「びんた」とは違います。

でも、鹿児島弁の肝はイントネーションです。標準語でもイントネーションだけ鹿児島弁に変えれば鹿児島弁をしゃべっているような雰囲気にはなります。話す方はそれでいいです。しかし、聞く方は相手が何を言っているかわからないと返せないので、単語を知っていないと難しいと思います。

西田敏行さんの番組最後のナレーション「今宵はここらでよかろかい」の意味

初回(第1回)を見て、私の個人的な推測を最後に一つ。西田敏行さんのナレーションで番組最後に「今宵はここらでよかろかい」(今夜はこのへんでいいでしょうか)というのがありました。私はピンときました。何のことかというと、1990年の「翔ぶが如く」の最終回の最後に西郷さんが連れに介錯を頼む時言った「もうここらでよかが」の流れだと思いました。その時の主役の西郷さんは西田敏行さんがやっていたからです。きっとそうだと思います。今日のドラマを見ていても、いろいろなところに伏線があって、今後それらを回収していくのも楽しみ方の一つですね。前の大河ドラマの『おんな城主 直虎』でも最終回でそれまでの伏線を全部回収することができました。

ちなみに「翔ぶがごとく」のタイトルは「なこかいとぼかいなこよっかひっとべ」(泣こうか、跳ぼうか、泣くより跳んでしまえ)からきていると思います。

それでは。また。

追記

翌朝のYahoo!ニュースの記事によると、鹿児島弁が難解だったとのこと。でも、上でも述べましたが、単語自体はコテコテの鹿児島弁ではない箇所がけっこうあったと思います。視聴者がわからないと困るという配慮がされていたと思います。イントネーションはやはり他県の人が話すと違和感があるので、他県出身の人だということがわかります。当時はそういう利用法もあったかもしれませんね。さすがに沢村一樹さんの鹿児島弁は違和感はありませんでした。来週も楽しみにしています。

西郷どん放送分に関する記事
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鹿児島弁の五十音表
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